【ブルーロック】押しが強すぎる許嫁。【御影玲王】

お嬢様の事情。 ページ48

「Aお嬢様!大変です!!」

「ああ、おはようじいや。どうしたのさ朝から〜……」

Aは力無く欠伸をしながら歩いていた。

「お嬢様の事をマスコミが……!!」

「……?」

じいやが手に持っていたスマホには、大々的に人気絶頂のAが活動休止すると業界で言われていることや、Aが鈴木グループの御令嬢であること、そして婚約者が既にいることなど……どこから情報が漏れたのか不思議なほどに沢山の事が書かれていた。

Aがライブ等の活動を休止するということはまさに真実であった。それは、ブルーロックの支援者として、そちらの活動をきちんと見るため。

ただ、それをまだ言うつもりはなかったし、活動休止がいつか終わっても、Aは結婚するまで玲王との関係(つまり、婚約者の存在)はメディアに伏せておくつもりでいた。

ただ、白宝高校の殆どの生徒は二人の関係を知っているし、Aみたさに白宝高校につめかける記者もいた。

そういったところから情報が漏れたのかもしれない。

「じいや……コレ……」

「ええ。このネット記事から即座に情報はSNSに拡散され、各地で取り上げられています。」

「ホントだ……」

Aは自分のスマホを開いて、確認した。

Twitterでは、

「鈴木A」

「活動休止」

「婚約者」

「鈴木グループ」

「コネで成功したアイドル」

など、Aに関することばかりがトレンド入りしていた。

実際にネットでは、Aは御令嬢だから成功したのだ、コネでアイドルになれたのだと言う声や、

ファンの気持ちも考えず婚約者の存在を隠していたのか、Aに婚約者が居てショックだ、不快だ、担を降りる、などといった言葉が飛び交っていた。

「お嬢様……」

「大丈夫よ、じいや。何も心配ないんだから。」

Aはにこっと笑ってみせた。

「そろそろ言おうと思ってたことを言うのが早くなっただけ。多分、会見を開かなくちゃ行けなくなると思う。けど、それは今日のことじゃないし、すぐに何とか出来ないから……暫く鈴木邸のセキュリティには特に注意して。」

「かしこまりました。」

「今日は絵心にも連絡してたけどAがまたブルーロックに顔出しする日だから、準備しておいてね!顔洗ってくる!」

「お嬢様……貴女が望むなら、何なりと。」

彼女にとって、またつらい日々が訪れる。

これはまだ、始まりに過ぎなかった。

彼女を傷付ける、言ってはならない言葉。→←お嬢様とファーストキスの話。

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