彼女を傷付ける、言ってはならない言葉。 ページ49
Aがブルーロックに行くと、そこでは二次選考が始まっていた。
3人のチームを組んで、それぞれ試合をし、勝った方が負けた方のチームから一人を選ぶ。そして次のステージに進み、そこで同じ人数のチームとぶつかり、最終的に5人揃えばクリア、ということ。
あっ、レオだ……!
Aがレオのもとに駆け寄ると、そこに凪の姿はなかった。
「レオ、凪は……?」
「……居ねぇよ。俺を置いて先に行った。それだけだ。」
「……」
何それ。凪、Aの大好きなレオに、何てことしてくれたの。
Aは黙って、玲王の隣に座った。
心配そうに、玲王の顔をチラチラと見ていた。
「あ、アイツ。たしか凪と一緒にいた……玲王だっけ。隣が婚約者の子。」
千切豹馬、國神錬介の二人が話しかけてきた。
「おい、大丈夫かお前?」
「うっせぇよ。ほっとけ…」
「えどした?」
「どーせ飼い犬だと思ってた凪にフラれていじけてるだけだろ。」
「あ!?」
「俺らもだよ。先に行った潔と蜂楽をブッ潰したい。」
「戦るか玲王。俺らと一緒に。」
「……」
玲王は困惑した表情をしながらも、その二人に着いていくことに決めた。
彼は複雑そうに顔を歪め、そんな彼をAは心配そうにそっと触れようとした。
「本当に大丈夫?レオ……」
その手はバシッ、と払われてしまった。
「どうしようが俺の勝手だ…!お前はそうやっていっつもいっつも……!俺がいないとダメなのかよ!婚約者ってだけでこんな所まで着いてきやがって……!!」
玲王は冷静さを失い、言い放つ。
「っ!!」
ハッとした玲王が見たAの顔は、驚いたまま固まった表情で。すぐに彼女はいつも通りの顔になった。
「ごめん、A間違ってた。玲王の言う通りだった。」
「玲王、流石にソレは言い過ぎだ。…Aだったな。大丈夫か?」
「國神、先行ってる。また後で。」
「ああ。」
千切は俯く玲王を連れて、先に行った。國神はAに合わせて屈んだ。
「多分玲王は、凪の事で今荒れてるんだと思う。確かに言い過ぎだけど、分かってやってくれ。」
「うん。ソレは自分が1番分かってる。ありがとう。レオに声掛けてくれて。えっと…あなたは確かチームZに居た……」
「國神。國神錬介だ。そっちは鈴木A、だよな?」
「うん。ありがとう、國神くん。レオのことをお願いね。」
「ああ。任せろ。」
Aは彼と握手をして、ゲートを潜る國神の後ろ姿をただ呆然と眺めていた。
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桜花(プロフ) - ななしさん» コメントありがとうございます!!そうなんです!!彼女の目にはレオしか映ってないです!!これからも彼女はレオに対する恋を通して成長していくのでお楽しみに!続編も頑張ります!! (2023年1月28日 15時) (レス) @page41 id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - うわぁぁぁ夢主ちゃんの純粋にレオだけ見てる感じ大好きです…傷ついた乙女はより強くなるって謎自論があるがあるので全然大丈夫です!(?)続編おめでとうございます〜! (2023年1月28日 14時) (レス) @page50 id: 749c6d74de (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 充希さん» コメントありがとうございます!!他の作品も読んでくださってるんですか〜!!嬉しいです!!コメント頂けるのが1番モチベーション上がるので嬉しいです!これからもがんばります♡ (2023年1月23日 20時) (レス) @page43 id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
充希 - コメ失礼します!桜花さんの作品がどれも私のドタイプでめちゃめちゃ好きです!!!これからも更新頑張って下さい!!!! (2023年1月23日 20時) (レス) @page43 id: 199b614e0e (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - かなさん» そのセリフッッッ!!めっちゃ拘ったんです!!そうです羨ましいんですっ!!こんなに嬉しいコメントありがとうございます!これからも頑張ります! (2023年1月3日 10時) (レス) id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜花 | 作成日時:2022年11月19日 22時