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第五十五話 ページ9

「あんたをずっと待ってたのよ?悲劇のヒロイン。」

「……!!あなたは…」

確か、竜ちゃんの最初の彼女。
出来ることなら会いたくなかった。

だって、この人は…

竜ちゃんとキスしてた女の子だもの。

「お互い、好きな人の身代わりとして付き合ったのよ。私達。」

「!!」

「けどね、私が好きなのは灰谷蘭じゃなかった。そうでもしないと竜胆に近付けないから。全部、アンタのせいよ…!!あの疫病神の娘なんでしょ!?調べたんだから…!!」

「え…?」

後ろから、現れた女の子達。
何だか皆、髪型が似てる……

その女の子達は、Aに雰囲気が似せられた者たちだった。

「やめて、やめてよ!!!」

Aはその女達に靴を脱がされた。
女達に捕まり、抵抗して足を怪我してしまった。

そして、土砂降りの中、橋の上に立たされたA。

今にでも落ちてしまいそう。

「アンタなんて死んで当然よ!!」

「そうよ!!」

「ひっ…!!」

足が滑りそう……!

「さあ!!早く大好きなママの所へ行きなさい!!」

「いやああ……!!」

Aは背中を押されて、水量の多い川の中へ、落ちていった─…。

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作者名:桜花 | 作成日時:2022年10月16日 19時

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