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第1話 ページ2

俺が世界で1番好きだった人。
乾赤音さん。

もう、二度と会えない愛しい人。

その人が死んでから、俺には生きる意味も何も無くなっちまった。

虚しい。ただそれだけ。
あの日の出来事は俺の中に、一生埋められない大きな穴を開けた。

俺は、どうすればいい…?どうすれば、この埋めようのない寂しさを埋められる…?

そんな時、唯一心の支えだったイヌピーは少年院に入ることになった。

少年院に入る前、イヌピーから言われた言葉で、赤音さんが過去に同じことを言っていたことを思い出した。

「…ココ、気が向いたらでいい…無理なら行かなくていい。もし出来たとしたら…Aのこと、頼む。」

「…A…」

赤音さんとイヌピーの妹だ。
そうだ、あの人が守りたいと言っていた女の子。

"あの子は私の天使なの。フワフワしてて、すごく可愛いの。"

その子がまだこの世界に居るのなら、その子が俺の生きる意味だ。

あの人が、最後に残していってくれた俺の生きる意味。
俺を導いてくれる唯一の天使。

「…ああ。会いに行くよ、Aちゃんに。…後は任せろ。」

Aちゃんはもともと病弱。
産まれてからもお母さんと退院出来なかったらしい。
田舎で静養中で、初めて家に行けたのは乾家が火事に遭った日。

その日が原因で、またすぐ田舎に帰ることになった。
火事にあったのは3歳の時だそうだ。

俺はその時11歳、8歳下の女の子。
今俺は15,その子は7歳。

聞いた話を思い出しながらバスの窓から景色を眺める。
一体どんな子なのだろうか。

あと少しで、その子に会える。

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桜花(プロフ) - 月華さん» 読んでいただき本当にありがとうございました!!ココ君の気持ちからしても主人公からしても辛いお話でした。切ないお話は初でしたので沢山考えて頑張りました! (2022年8月1日 5時) (レス) id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 桜花さん» 切なくてそれでも温かいお話でした。夢主ちゃんと結ばれて欲しいような気もしましたがそれではココくんはずっと赤音さんを切れないんだろうなと。素敵なお話しありがとうございました。 (2022年8月1日 2時) (レス) @page39 id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 雪海さん» この物語もいよいよ終盤に向かってきてますね…最後までお付き合い下さいませ! (2022年6月26日 11時) (レス) @page27 id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
雪海(プロフ) - うう…切ない (2022年6月26日 10時) (レス) @page27 id: ea036f2a24 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 引きこもり隊さん» プレゼントの渡し方はこれがロマンチックかなって思ってましたっ!!こういう雰囲気いいですよね!!! (2022年6月22日 21時) (レス) @page22 id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜花 | 作成日時:2022年5月28日 19時

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