夜月と楓。 ページ12
「楓さん!」
「九鬼さん!日向さんを早く此方へ!!」
楓さんが日向を治し始める。
「九鬼さん、貴女の戦闘服と刀です。門の外には杏奈さんの刀剣男士達が待っています。本当にごめんなさい。貴女は私が無事に本丸へ送り届けます!さあ、早くこれを!!」
そして私は着替える。
「…楓さん、私に考えがあります。」
「…考え…?」
「そうです。私達も、夜月さんの本丸の刀剣も、貴女も夜月さんも幸せになる方法が。」
日向side
「へえ…流石、政府関係者ってところだね。中々強い…」
「日向、夜月さん!」
この部屋に九鬼の声が響く。僕も夜月も動きを止めた。
「もうやめて!私も準備は出来てる、早く帰ろう…!」
九鬼の服は戦闘服になっていた。
「九鬼正宗…白い服は君のだろう。それを何故着ない…」
「いいえ!あの服は私が着るべき物ではありません!…私は貴方のことを知らないし、ずっと傍にいる覚悟なんてとても出来ない。貴方には私ではない大切な人がいるでしょう?」
「大切な人…?」
「楓さん、」
九鬼がそう言うと白い服をまとった楓さんが現れた。
楓side
"楓さん、貴女は夜月さんが好きなのでしょう?彼に添い遂げてきた女性は私ではない。この服を着るべき女性はずっと傍にいるという覚悟を持った気高く、強く、美しい女性は…
楓さん!貴女なんです!"
九鬼さん…彼女の強い意志に背中をおされて。
助けなければならないはずが、逆に助けられてしまいましたね。
「夜月様、此度は命令に背いてしまい、申し訳ありません。ですが、今の貴方は私が止めなければならない。傍で見てきた私には分かる。貴方の痛みも辛さも。また、この本丸を二人で、一からやり直したいのです。愛する刀剣を、私達の手で、幸せに…」
その時、彼の瞳から一筋の涙が零れた。
「…楓、すまなかった。お前の言う通りだったな。九鬼正宗…そして日向正宗。君たちも巻き込んでしまった。本当にすまなかった。」
「夜月さん…」
「夜月さんの本丸の日向に、お礼とお別れをしなくちゃ…。」
日向の所へ向かう。
「日向、此処でお別れです。迷惑かけてごめんなさい。…でも、助けてくれてありがとう。私は帰るけど、元気でね。また、鍛刀で私を見つけてね。その時来た私を宜しく。」
「九鬼…僕は君が顕現されるのを待ち続けるよ。生きてる限り、何度でも。だから…」
日向は私の手を取り、こう言った。
「決して、折れないで。」
「うん。ありがとう、日向。」
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桜花(プロフ) - 今まで連載を見てくださった方々、本当にありがとうございました。ここで、日向正宗と双子の物語。は完結です。本当にありがとうございました!! (2019年10月13日 14時) (レス) id: 8a6bd79137 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 嘘月さん» 初めていただいたリクエストを書いたのですが…どうでしょうか?可愛い路線にしたのですが…!嘘月さんのご期待に応えられるように頑張ります! (2019年1月2日 22時) (レス) id: 8a6bd79137 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 嘘月さん» あけましておめでとうございます!そしてレスありがとうございます!お餅つきですね!頑張ります!! (2019年1月2日 12時) (レス) id: 8a6bd79137 (このIDを非表示/違反報告)
嘘月(プロフ) - 桜花さん» あけましておめでとうございます!!ネタ、なのですが、餅つき、とかいかがでしょう? (2019年1月2日 12時) (レス) id: 330b7fd244 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 嘘月さん!お友達申請まで…!!本当にありがとうございます!それと、もしよろしければ、ストーリーのリクエストをいただけませんか?よろしければなので、もし無くても気にしないでください! (2018年12月28日 19時) (レス) id: 8a6bd79137 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜花 | 作成日時:2018年11月3日 20時