不満な彼女は自由を求める【リヴァイ】Part3 (ページ38)

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136話ページ38

ハンジ「起きなくていい！ジークはイェーガー派とシガンシナ区へ向かった、それから半日程経ってる」

リヴァイ「Aは、大丈夫なのか？」

リヴァイは自分の隣で寝ているAの頭を撫でた

ハンジ「最初は意識があったんだけど、ここに辿り着いた時に倒れて気を失ってしまったんだ。あの場から逃げられて、少し安心したんだろう。左目は君と同じく縫合しておいた、もう見えないだろうけど、治療はしておかないといけないからね……一体、何があったの？」

リヴァイ「…ヘマをした。奴に、死を選ぶ覚悟がある事を、見抜けずに。おかけで、このザマだ。Aにも、怪我をさせた。女だってのに」

リヴァイはもう無い、指があった場所を見た

全ての指が無くなった訳ではない、だが立体機動装置を使うのは今まで通りとはいかないだろう

ハンジ「無念でならないだろう、でも今は──」

リヴァイ「このまま、逃げ隠れて、何が残る？」

ハンジ「何だよ、私の独り言、聞こえていたのか」

リヴァイ「何を、作ってやがる。”アレ”で、俺を、馬で引こうってか？」

リヴァイの視線の先には簡易な荷車の様な物が置いてあった

リヴァイ「蚊帳の外で、お前が大人しく出来るはずがねぇ」

「あぁ、そうだよ…出来ない」

『…うっ……』

リヴァイ「！」

ハンジ「A！？」

呻き声が聞こえたかと思うと、眠っていたAがゆっくりと瞼を開けた

ハンジ「A！目が覚めたんだね！」

『ハンジ…』

起き上がりハンジを見た後、隣に居るリヴァイを見てAは泣きだした

『ごめんっ、リヴァイ…ごめんっ。僕が、油断したからっ…！こんな、こんな酷い怪我、負わせて…！ジークも、逃がしてっ……!!』

リヴァイ「お前のせいじゃねぇ。それに、お前が生きていて良かった」

ハンジ「そうだよ、リヴァイの言う通りだ。それに、君も軽い怪我じゃないんだ。やたらに動くもんじゃない」

『でも、僕はまだ立てる、戦える！アイツを、ジークを殺すまでは、戦い続ける！』

リヴァイ「お前の気持ちは痛ぇ程分かる、だからこそ今は休め。それに」

『…？』

リヴァイ「約束は、守っただろう」

『！』

リヴァイ「俺は約束は守る」

『っ…うん、うんっ！約束、守ってくれた…！』

約束、それは以前リヴァイとAの班が女型の捕獲作戦で全滅した時にした約束

”俺は死なねぇ”

普通なら死んでいる程の傷を、リヴァイは辛うじて生きていた

Aとの約束を守ったのだ