検索窓
今日:1 hit、昨日:7 hit、合計:74,219 hit

番外編☆6 ページ41







「忘れ物ない?」


「おー、大丈夫だよ。」


「1個ぐらいしてってよ。」


「ん?なんで?笑」


「……会いに行く口実。」


「かわいいかよ。笑」








時が止まれと願っていたのに
やっぱり来てしまったこの日。



太輔の顔がいつもより一段とかっこよくみえて
離れ難い気持ちが時間と共に大きくなる。




なんか泣きそうになってきた。
だめだめ、笑って送り出すって決めてるんだから。








「泣きそうな顔すんな。」


「…してないよっ、」


「はいはい。」





強がる私のことわかってるみたいに頭を撫でてくる。

そんな大きな手のひらから伝わる温度さえも
心が熱くなってしまって思わず俯いた。





太輔がいない生活なんか考えられないよ。
もういっそ、ついて行きたい…。






ついてこいよ、とか言ってくれたらホイホイついて行くのに。
私も仕事があるのわかってるから無理言わないんだろうけどね。

もし北山さんだったら強引に連れていきそうだけど。笑




でも、私はそんな優しい太輔が大好きなんだ。
離れていても、この気持ちが変わらない自信しかない。








「……Aー、」


「…ん?」


「ちょっとハグして」


「え、」


「お願い、甘くて強いの。」






珍しく太輔は目をくりくりさせて訴えている。


私は言う通りに、身長を合わせてきた太輔を抱きしめた。




「……やっぱ寂しい。」



「……。」



「Aの匂い、1番落ち着くわ。」


「……っ、」


「……泣くなよ、」


「……だってぇ、、」




そんなこと言われたら泣いちゃうに決まってるよ。
私だって太輔の匂いは特別で大好きだから。




本当は空港までお見送りしたかったのに
出勤時間と被ってて、それも会議。





「……ついてないよぉ、」


「泣くなって、俺も離れるの辛いんだよ。」


「やだーーやっぱ行っちゃだめ。」


「はは、よしよし。」


「沢山連絡してね?」


「うん、Aが寂しくないようにするよ。」









太輔の最後のキスを交わして、とうとう出発の時間になった。


マンションの階段を下るまで粘りに粘ったけど
太輔は私の大好きな笑顔を向けて行ってしまった…。









『俺の部屋、自由に使っていいからね。
だいすきだよ、A。』







しばらくして届いたLINE。




机の上に合鍵が乗っていることに気づいた。




太輔の優しい笑顔が浮かんで
思わず微笑んでしまう。




私も、頑張らなくちゃ。

番外編☆7→←番外編☆5



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (133 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
282人がお気に入り
設定タグ:キスマイ , 藤ヶ谷太輔 , Kis-My-Ft2   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ぱん(プロフ) - 桃色さんさん» 藤ヶ谷くんとそんなことになったら眠れませんよね笑(*゚∀゚*)続きもよろしくお願いします!! (2020年1月27日 7時) (レス) id: a126447306 (このIDを非表示/違反報告)
桃色さん - 結婚したら毎日こうなるのかな?と思ったら自然と笑みがこぼれたりしますよね。あんな事やこんな事とか。また幸せが続くといいですね。続き待ってます。 (2020年1月27日 0時) (レス) id: f0b607ac31 (このIDを非表示/違反報告)
ぱん(プロフ) - 桃色さんさん» コメントありがとうごさいます…!ぜひこれからの展開も楽しみに読んでいただけれたらと思います(*´∀`) (2020年1月20日 16時) (レス) id: a126447306 (このIDを非表示/違反報告)
桃色さん - いい話しですね。忘れられない、けど何か思い出してしまう。そんな切ない感じの、私も気持ち分かりますし、好きですよ。続き待ってます。 (2020年1月20日 0時) (レス) id: f0b607ac31 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Nanami | 作成日時:2020年1月12日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。