番外編☆2 ページ37
・
「……あんまひっつくなって」
「えー嬉しいくせにー」
「嬉しいけど…はずい。」
付き合ってから、1ヶ月。
今日は珍しく2人で一緒に定時で上がれた。
うれしい…!
私はやけにテンションが上がって、ずっと太輔の腕にまとわりついていた。
「A、何食べたい?」
「んー、2人で鍋パーティーしたいな。」
「鍋?いいね、めちゃくちゃさみいし。」
太輔はそう言うと、私の手をとって自分のポケットに入れた。
重なった手がだんだんと温かくなっていく。
こんな小さなのことでさえ、幸せすぎて
これが全部夢落ちだったらどうしようとか
いらないことを考えたりしていた。
もうすぐ2月か…。
一緒にいられる時間がどんどん少なくなってきてる。
2人でスーパーに寄って、太輔の家で鍋をすることになった。
一緒に買い出しする時間もずっと、太輔は手を繋いでくれていた。
さっきまではずいとか言ってたのに、ツンデレなんだから。
「鶏肉も入れる?ネギは?」
「いいね、太輔の好きな物全部いれよ。」
「じゃあ自動的にAも鍋の具だな。」
「なんでそうなるの笑」
意外とボケてきたりしちゃう可愛いところもある。
会社の人は知らないであろう太輔の素の姿に優越感を感じてるんだ。
・
「めちゃくちゃ美味しい。」
「豆乳鍋、私大好きなんだよね気にった?」
「気にった、うわ、もう肌スベスベ。」
ほらって私に頬を向けてくる。
そんなすぐ変わるかな?
とは思ったけどなでなでしておいた。
・
「こっちおいで」
ソファに座る太輔の横に腰を下ろす。
太輔は自然に手を回して私の体ごと優しく包み込んだ。
「明日休みだしさ、飲んじゃおっか?」
「うん、いいね。」
テレビを見ながらたわいもない会話をして
太輔と過ごしていると、本当に時間が一瞬に感じる。
あっという間に時計は23時を指していた。
・
「あ、太輔、私そろそろ帰らないと電車無くなっちゃう。」
「んー?」
太輔はとろんとした目でしばらく私を見つめた。
「やだ。」
「えっ、ちょっと」
「……やだー。」
倒れ込んできたと思ったら私の腰に抱きついて離れてくれない。
「飲みすぎた?太輔?」
「帰んないで。」
__ドサッ
気づけばうっすら赤い太輔の顔が私を見下ろしていた。
「……いいことしよ、A」
282人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぱん(プロフ) - 桃色さんさん» 藤ヶ谷くんとそんなことになったら眠れませんよね笑(*゚∀゚*)続きもよろしくお願いします!! (2020年1月27日 7時) (レス) id: a126447306 (このIDを非表示/違反報告)
桃色さん - 結婚したら毎日こうなるのかな?と思ったら自然と笑みがこぼれたりしますよね。あんな事やこんな事とか。また幸せが続くといいですね。続き待ってます。 (2020年1月27日 0時) (レス) id: f0b607ac31 (このIDを非表示/違反報告)
ぱん(プロフ) - 桃色さんさん» コメントありがとうごさいます…!ぜひこれからの展開も楽しみに読んでいただけれたらと思います(*´∀`) (2020年1月20日 16時) (レス) id: a126447306 (このIDを非表示/違反報告)
桃色さん - いい話しですね。忘れられない、けど何か思い出してしまう。そんな切ない感じの、私も気持ち分かりますし、好きですよ。続き待ってます。 (2020年1月20日 0時) (レス) id: f0b607ac31 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Nanami | 作成日時:2020年1月12日 23時