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ココアをすすりながら、お互い何を話していいかわからずに無言でいる私達のこの空間におばあちゃんの楽しそうな独り言だけが響く。
「久しぶり、だな」
「うん、久しぶりだね」
「…元気してた？」
ポツリポツリとゆっくりな会話の中で、今までじゃ想像できないくらい控えめすぎる北山くん。
せっかくこんな貴重な1日をもらったのなら
楽しく過ごしたいなー、なんて
だって、話したいことたくさんあるんだもん
「ふふっ、元気だったよ」
向かいに座る彼に向かって、ココアを置いてから精一杯の元気な声で答えてみせる。
そしたら北山くんだって“だとおもったわ”っていつもみたいに返してくれるから。
「ちゃんと夜更かししないで寝てんの？」
「え〜？」
「だっておまえ、寝れな〜いっていつも夜電話かけてきてたじゃん」
「っ…北山くんだってかけてきてたじゃん！
もう、ちゃんと寝てるもん」
“ほんとかよ”ってココアを飲みながら、楽しそうにケラケラと笑う。
あの日から、毎日続いてたメールのやり取りも
夜、寝るまでの時間にダラダラとしていた電話も
パタリとなくなった。
今はもうそれがなくなってしまった失望感から抜け出していたのに、
本人からその話を聞いちゃうと
あの時あんな話したな〜とか
あの時慰めてくれたの北山くんだったな〜とか
思い出しちゃうからまた悲しくなってきちゃうんだよ。
「北山くんこそ寝れてないんじゃないの？」
「あ〜、ばれた？」
気持ちをかき消すように、いつもみたく少しバカにしたように言う私に、口角をキュッとあげて白い歯を見せる。
「寝れねぇんだよね、なーんか。」
さっきの笑顔とは打って変わって急に顔色を変えるから、ふいっと視線を逸らして気づかないふり。
「小さいから」
「あ？」
「ちびっこだから」
「はい、かっちーん」
じとって薄目で睨みながらほっぺをぷくっと怒ったふりして、私の頭に“チョップ！”って軽くチョップをする。
「わ、暴力反対！」
負けじと私もやり返そうとしたのに、
タイミングよく
“ご飯にしましょう”っておばあちゃんの声が聞こえてきて、
ベーってあっかんべーを北山くんにしてから
キッチンに駆け寄った。
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ぽん(プロフ) - りえさん» まだ44話以降を公開していないです…！ごめんなさい（；＿；） (2019年2月10日 8時) (
レス) id: 9bf54bbd8d (このIDを非表示/違反報告)
りえ(プロフ) - 44話以降通知が来ても更新されていないのですが私だけでしょうか(>_<)？ (2019年2月10日 7時) (レス) id: 38bd84ff18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽん | 作成日時：2019年1月8日 0時
