もう一回、青春。【HQ!!】

・ ページ16

貴方side



黒尾くんや研磨と喋らないまま、約1週間が経った。





瑠美「黒尾くんと研磨くんの家に挨拶しに行こっか」


『…押忍』










私は今日、日本を旅立つ。






























＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿




研磨「向こうに行っても、一緒にゲームしようね。今はオンライン機能とかあるし…」


『もちろん！てかなんかお久だね〜』






鼻をすすりながら話す研磨。



私はその黒い頭をよしよしと撫でる。








1週間ぶりに会う私たちは、お母さん同士が話している横で会話をしていた。





そんなに私と離れるのが嫌なのか、可愛ヤツめこのこのぉ！！














.



研磨「クロの家にはもう行ったの？」


『今から行くつもりだよーん』


研磨「そっか。…クロ、泣くだろうなぁ」


『泣いたら爆笑したる』


研磨「Aってまじで真剣な時ないよね」


『失礼な！！……黒尾くんのこと、心配してる？』





そう聞くと、研磨は痛いところを突かれたような顔をした。







研磨「そりゃ、仲直りしてほしいしね…」


『そっかぁ。…泣かなきゃいいけどな』


研磨「……俺が泣いてるんだから、泣くよ。絶対」


『えぇなに尊〜！！かわいみ〜！！』


研磨「ほんとKY…」







研磨の顔を見ると、本当に目に涙が溜まっていた。




冗談だと思っていたのがなんだか申し訳ない。というより焦ってしまう。ひひーん((












.



『！ … え、なに！！急なハグご馳走様っす！！』




突然、研磨の細い腕が私の背中に回された。






そんなに寂しいのかぁ…



まー有難いと言ったら有難いんだけどね？やっぱ申し訳ない気持ちの方が勝ってしまうんだよなぁ…










研磨「ごめん……でも、やっぱり離れたくない……」












周りと比べると小さいけど、私よりは大きい体。





そんな体にそっと腕を回した。












『大丈夫だって！またすぐ会えるよ！5年なんてまじであっという間だから！瞬きしたら目の前よ！』




真っ黒で艶のある髪を撫でる。









ごめんね、研磨。















『バレー、頑張るんだぞ』



.

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す