【２】来世で会えたら笑いましょう！！！【あんスタ】

５４day ページ8

，


『え』


おおばかもの



『えええ司そんな暴言どこで覚えてきたの！？！？』



確かに！！確かに大馬鹿者ですが！！えええ！？



「よく聞いてください！




今回のsurpriseの企画をしたのは、」




，



『はぁっ、はぁ、瀬名泉いいいいいい！？どこおおおだよおおおおお！？はぁ、っ』




あああ！こんな気持ちで砂浜を走るなんてちっとも青春っぽくない！！




【よく聞いてください！




このsurpriseの企画をしたのは、




瀬名先輩なのですよ！】



あんなに私に暴言を吐く泉がねぇ。



それなのにあんなこと言われたら、



そりゃ怒るに決まってるよね。




『ぐはっ！？』



砂に足を取られて転んだ。



痛い、痛い。なんか笑いがこみ上げてくる。






『っははははは！！わはははははは！！い、ずみいいいい！！ありがとう！！！！』




ねぇ、“ 零さん ”



“ やくそく ” 破っちゃった。



だってこんなにも涙が止まらない




『っう、いずみいいいいい！！！ばーかばーか、どこにいるんだよおおお…ひっく



うっ、この私がお礼を言ってあげてるのに！




泉のばあああああか！！！！』



___「Aの方がばかだからあああああ！！！」




あれ、幻聴かな。



泉がこんな大きい声出すはずないし



私の涙も止まってないんだからさ



だからそんな近くに立たないでよ



『いずみ、ほんもの…？っですか？』



「当たり前でしょぉ、じゃなかったらなんなの」




『…』



瀬「…」



『っははははは！！あははははははひひひひいいいい！！あの泉が汗かいてるよ』



「ぶふっ、Aこそ酷い顔」



二人で笑い転げた。



『ごめんなさい』



「はぁい、ちゃんと謝れたねぇ、いいこいいこ。」



泉の体温に包まれた途端、また涙が出てきた。




「…あぁもう。特別だからねぇ？



二年間我慢してた分、存分に泣きなよねぇ」



『っ、うううう…っ』




「…Aが泣き顔見せるのは、後にも先にももう俺だけでいいから」



『…それ、』




そうか、思い出した



泉がネクタイをくれた時のこと




全く同じ言葉をかけてくれた時のこと




傷ついてボロボロだった、ただの “ 人形 ”





そんな私に教えてくれた体温





…全部、思い出したよ





零、いや、零さん。





“ やくそく” 破っちゃってごめんなさい






でも、昔のこと、全部全部思い出したよ。



，

５５day→←５３day

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す