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凛と澄んだ彼女の瞳には俺の顔が写り込んでいた。
「 青い星？…ってあのこと？ 」
空を指差した。届きそうだけど、あの輝きに手が届くわけない。
「 あぁ、あれはシリウス 」
「 シリウス… 」
聞いたことがある名前だった。あぁ、某魔法学校の話だ。確かベラトリックス という星もあったはず。
シリウスはよく、赤い星 と表記されているけれど、実際には青く見える。
「 そうだけど、違うんだ 」
「 何が？ 」
「 私が好きな星は、アルフェラッツ 」
「 アルフェラッツ？ 」
それは聞いたことがない。初めて耳にする名前に驚きつつ、真剣な顔の彼女に聞いた。
「 アルフェラッツって、どういう意味？ 」
「 馬のヘソ 」
「 なにそれぇ 」
海が二人の笑い声を受け止めて震えた。波が立つ。
「 でも、瀬名に会ってからもっと好きになった 」
暗いはずなのに、妙に彼女の笑顔だけは明るく見える。
どういう意味 と聞く俺に彼女は笑って答えた。
「 瀬名に似合うから。青とか、水色って 」
なんだか気恥ずかしくなって話題を変えることにする。
「 どこにいってたの 」
「 あー、ルーヴル美術館 」
「 は！？ 」
「 本物のモナ・リザを見に行ってた 」
予想通りだ。やっぱり海外をほっつき歩いてた。なんで急に と聞けば瀬名が気に入ってたから だそう。なんでもお見通しなのかなぁ。
「 美術室のモナ・リザよりももっともっと綺麗だった 」
「 へぇ 」
今度一緒に観に行こう だって。まあ、いいかもねぇ。それなら今度は、一人で勝手に行かないでよ。
「 そういえば、髪の毛どうしたの 」
「 あぁ、大会の後美容院に行ってな。染めてきた 」
失恋？と聞かれてそんな感じです と答えたらしい。
「 誰に失恋したの 」
「 陸上の神様 」
「 …まあ、確かに 」
怪我なのだから、もうどうしようもない。彼女だってわかっているはずだけれど、少しだけ神様を恨んでみてもいいと思う。
「 俺は黒の方が好きだった 」
「 …戻す 」
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ねむい(プロフ) - minatoさん» そのように感じていただきとてもうれしいです；；お読みいただきありがとうございました。細かい点まで読んでいただき、嬉しい限りです。これからもどうぞよろしくお願い致します。 (2017年12月26日 14時) (
レス) id: f7d54c694c (このIDを非表示/違反報告)
minato(プロフ) - コメ失礼します。お話、すごく良かったです...!ねむいさんの表現や、情景描写がすごく綺麗でせないずの精巧な美しさというか繊細な美しさ的なもの(語彙力不足)と表現によって引き出された情景や登場人物の美しさに感動しました。一言でいうと好きです((お疲れ様でした! (2017年12月26日 14時) (レス) id: 049240713a (このIDを非表示/違反報告)
ねむい(プロフ) - しみ猫さん» とても嬉しいコメントありがとうございます、そのように感じていただけて嬉しい限りです。お読みいただきありがとうございました！ (2017年12月13日 23時) (レス) id: f7d54c694c (このIDを非表示/違反報告)
しみ猫(プロフ) - 感動しました、夢主の天才だけど、とても人間らしくて、読むのがとても楽しかったです、すばらしい作品をありがとうございました。 (2017年12月13日 23時) (レス) id: 48eca2380d (このIDを非表示/違反報告)
ねむい(プロフ) - イチゴプリンさん» ありがとうございます〜！いえいえ、拙い文章ですが楽しんでいただけたのなら幸いです；； (2017年12月10日 23時) (レス) id: f7d54c694c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむい | 作者ホームページ：
作成日時：2017年12月6日 18時
