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居場所がないからって、どうしたってこの世界は広げられないし、自分のことしか考えてないって言われるだけだ。この世界の方が案外自分勝手なんじゃないかって思う。海の向こうまで行ったって陸にたどり着くだけで、ここからは出られない。海を泳いでも陸を走っても、どうしたって最後は元いた場所にたどり着く。地球は丸くて、丸くて、丸いから、どうしようもなかった。
地球は丸いから、みんな平等なはずで。戦争しちゃいけないとか、それは思うけれど、生き延びるためにそれが必要ならそんな綺麗事言ってる場合じゃないんだ。でもやっぱ、自分が一番大事で、死ぬなんて絶対嫌だから、綺麗な言葉で自分を守る。そんな大人のやり方が嫌だった子供時代は、嫌だ嫌だって、綺麗じゃない言葉で自分を守っていた。だから、どちらにせよ人間には自分を守るってことが必要で、自己防衛もどうでもいいかなって感じてる俺たちはやっぱりどこにもいけないピーターパンなのかなって、そう思った。
まどろっこしいけれど、俺は自分を、自分の気持ちを守るために彼女と最低な恋をする道を選んだ。毎日募っていく好きはやっぱりどこにもいけないまま、まあるい地球を回ってここに戻ってくる。
この関係がきったなくて、そんなやり方で自分を守って、蝶々結びは先を引っ張ると解けてしまうから、そんなものみたいに不安定なところにいるって、わかってるし、むしろわかってないといけないと思う。
「 海だあ 」
「 ……海だねえ 」
「 なんでついてきたの、凛月 」
「 表向きにはあんたと一緒に居たかったから、だけど、実のところはあんたの荷物があったから？盗まれたら俺のせいになるじゃん 」
「 さいってい 」
「 いいの〜、俺は最低でも 」
あんたといれるなら、さ。
さいていにでもなんでもなってやろう。
だからそんな顔しないでよ。
「 なんで泣きそうなの 」
「 ……凛月が最低だからさ 」
「 ふーん、俺は今あんたの心がぼろぼろに崩れてこの海の中に入ってっても、どうでもいいけどねえ 」
「 …ううん、こんなのただの水たまりじゃないかって、どっかの猫が言ってたでしょ？ 」
「 ふふ、そっか 」
そんなこと思ってない。
いっそこの地球が一本の糸みたいになってくれたのなら、俺はあんたに追いつける、はず。
ずっと、見えないくらいに先を歩く彼女の背中を追いかけて、その跳ねた髪の一本でも掴めたのなら、それほどのしあわせなんてなかった。
なのにうまくいかなくて、絡まった糸は切らないと解けなくなる。
「 凛月 」
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フラッペ - ねむいさん» りっちゃんはいいですよね（＾＾）独特な雰囲気というか無気力で可愛らしいというか……でもライブではきちんとする所、好きです。更新の方は細かく繊細に書かれているのがねむいさんの作品の良いところですので、自分の思うがままに書いていただければ幸いです……♪ (2018年8月22日 1時) (
レス) id: 0c5a8c4f79 (このIDを非表示/違反報告)
ねむい(プロフ) - フラッペさん» ありがとうございます。フラッペさまからコメントをいただくたび、有難いという気持ちで胸がいっぱいになります。お気付きかとは思いますが、私も朔間凛月が一番の推しです。しかし推しほど書くのが難しい！精一杯尽くしていきたいと思いますのでよろしくお願いします！ (2018年8月20日 10時) (レス) id: f7d54c694c (このIDを非表示/違反報告)
フラッペ - 新作おめでとうございます（＾＾）推しのりっちゃんなのでとても嬉しいです……!!もう一話目で「好き」と口からポロりと出てしまいました。ホントにこの作品の続きがむちゃくちゃ気になります。ねむいさんの事応援してます♪ (2018年8月18日 21時) (レス) id: 0c5a8c4f79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむい | 作者ホームページ：
作成日時：2018年8月15日 23時
