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自分が放った言葉が、やけに耳に残る。
思い出したくもない過去のこととか全部全部ひっくるめて、背中合わせのベッドの上で短くて永い夢を見る。
『 付き合って。聞こえなかった？もううんざりなんだよ 』
．
．
こんなの間違ってるってわかってるし、それでもどうしようもないってことは頭でも理解しているつもりでいた。それなのに勝ち誇った気持ちになって、急に沈んだりして、自分が何をしたいのか時々わからなくなる。
馬鹿みたいだ、拗らせすぎだ。
そう言われればそれまでだけど、自分はそんなのどうでもよくなるほどに彼女に惹かれていたのだ。
_____だから、いっそ最低な恋にしてしまえと、そう思った。どうしたって彼女の視界に自分が入らないのならば、強引にでも入れるしかないと。つまりは、どんな印象でもよかった、彼女の中に残ってくれれば。
「 凛月 」
「 何 」
「 なんで、好きでもないのにさ 」
「 だってあんた、俺に興味ないじゃん。その方が都合いいから 」
悔しいけれどそれはやっぱり事実で、不貞腐れたような顔をして見せれば彼女は不思議そうにこちらを覗き込んだ。そうだよなあ、今の話の流れで不貞腐れる要素なんてないもんねえ。でもこの人はつくづく他人に興味がないのだ、すぐに目を逸らして自分の制服の裾を弄り始めた。
「 これって付き合ってるって言うの？ 」
「 ……言うよ 」
「 わっ 」
後ろから彼女の体を抱きすくめると思ったよりも細かったそれは波打つ。思い切り睨みつけてきた彼女は俺のこと想ってもいないのに抵抗しないのだから狡い。ほら、結局はそういうことで、彼女は互いに関心もない関係だと勘違いしているのだ。
「 凛月 」
「 なぁに、これでも付き合ってないって言うわけ？ 」
「 …… 」
「 …… 」
「 …ほんとは、窮屈でたまらないよ 」
「 …うん、俺もそう思う 」
鏡合わせのように二人は全く交わらないまま、一本の線上を進んでいく。同じ道を歩いて、同じものを食べて、同じ空気を吸って、違う顔でいる。
あんたと同じになりたかった。酷く羨ましかった。
都合がいいとかそんなことじゃなくて、単純にあんたが気になってただけなんだよ。自分が思っていた通りになった最低な恋は、今や悔やんでも悔やみきれない。
糸を切ったらそこで途切れてしまうように、運命は少しずつ少しずつ減っていて、いつしかひとつだけになっていく。交わらないのに、一本の糸になっていく。
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フラッペ - ねむいさん» りっちゃんはいいですよね（＾＾）独特な雰囲気というか無気力で可愛らしいというか……でもライブではきちんとする所、好きです。更新の方は細かく繊細に書かれているのがねむいさんの作品の良いところですので、自分の思うがままに書いていただければ幸いです……♪ (2018年8月22日 1時) (
レス) id: 0c5a8c4f79 (このIDを非表示/違反報告)
ねむい(プロフ) - フラッペさん» ありがとうございます。フラッペさまからコメントをいただくたび、有難いという気持ちで胸がいっぱいになります。お気付きかとは思いますが、私も朔間凛月が一番の推しです。しかし推しほど書くのが難しい！精一杯尽くしていきたいと思いますのでよろしくお願いします！ (2018年8月20日 10時) (レス) id: f7d54c694c (このIDを非表示/違反報告)
フラッペ - 新作おめでとうございます（＾＾）推しのりっちゃんなのでとても嬉しいです……!!もう一話目で「好き」と口からポロりと出てしまいました。ホントにこの作品の続きがむちゃくちゃ気になります。ねむいさんの事応援してます♪ (2018年8月18日 21時) (レス) id: 0c5a8c4f79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむい | 作者ホームページ：
作成日時：2018年8月15日 23時
