アイドル大橋くん (ページ13)

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大橋side

Aに詳しく話を聞こうと電話をかけるけど出てくれなくて。
スケジュールを見てほんと偶然、明日の昼過ぎまで仕事がなかった。
それを利用して俺は大阪に帰った。その日の夜の新幹線で。

あの日のこと聞きたいしAのこと心配やから、怖くて泣いてるんかな、とか思ってしまう。

家の前に行き貰ってた合鍵で部屋を開けるとまだ帰ってないのか姿がない。
しばらくソファーに座って待っていたら1時間くらいした時Aが帰ってきた。

部屋を開けたらなんで俺がおるのかビックリして唖然としていた。

『 …かずくん、どうしたの…？お仕事は、？』

少し元気がなさそうな声で俺の名前を呼ぶA。
買い物の帰りなのか袋をテーブルに置いて俺に背中を向けるからその背中に後ろから抱き着いた。

和『 …、丈くんとキス、したん？』

『 …やっぱり、聞いたんだ、丈くんから… 。私が行けないの…丈くんだからって男の人部屋に入れたから… 』

和『違う、Aは悪くない。無理矢理、されたんやろ？』

後ろから柔らかく抱き締めると怖いのを思い出してしまったのか少し震えていた。