おねがい。【マフィア松】2

第73話 ページ32

〜トド松side〜





Aが連れ去られてから、僕達は泣いた。





僕達の大切なAを取られてしまったから。





拓「A……」


真「ッ……A……」



あまり感情を顔に出さない拓磨と真奈でさえも、泣くほどのことだった。



ということは……僕は今大量の涙を流しているってことか……



『A……帰ってきて……』









貴「みんな、帰ってきたよ。」









12人「A！？」


貴「私はどこにも行かない。ずっとみんなと一緒って言ったでしょ？私は、みんなとの約束を絶対破ったりしない。だって、大好きだから！」



Aはそう言うと、ニコッと僕達に向かって笑った。



本当に……帰ってきたんだ……



貴「ちょ！みんな何で泣いてるの！お願い泣かないでぇぇぇぇ！」



Aはそう言うと、僕達の縄を解きながら1人ずつ抱きしめ始めた。



そして、最後は……





貴「トド松。」





ギュッ





僕を抱きしめた。





貴「いっぱい涙を流してくれてありがとう。私、嬉しかったよ。」


『A……もうどこにも行かないで……』


貴「当たり前でしょ。私はみんなが大好き。みんなを置いてどこかに行ったりしないよ。」


『ほんとに？』


貴「うん。約束する。」



よかった……これでAは……









貴「でも、それは戦いが終わってからね。」









『え？』









いま……なんて……









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