私が帰る場所【skt】

a growing number of encounters ページ28

坂田 side



さ「は？なんて？」



ま「さかたん！僕も会いたいな！


さかたんの家に住んでる女の子！」



Aをいつもみたいに学校へ送り出して、部屋でのんびり作業をしていた



するとまふから電話がかかって開口一番これだ



さ「なんで知ってるん...」



ま「うらさんから聞いた」



さ「あのおしゃべりたぬき...」



ま「だめ？」



まふの「だめ？」は無駄に可愛い



でも多分Aは会いたがらない気がした



さ「だめや」



ま「けち！」



さ「いや、ケチとか言われても...無理なもんは無理や！


だいたいAにも聞かなあかんし」



ま「聞けばいいじゃん！」



さ「今学校やて！」



ま「スマホくらい見れるでしょ！」



そこまでして会いたい理由が分からない



さ「どうしたん？Aに会いたい理由でもあんの？」



ま「それは言えない」



さ「なら会わせられない」



でも...俺は最初Aにまふと会わせようとしたんよなぁ


まふも自分は普通じゃないって嘆いてたから



今でこそそれを武器に歌い手として成功して、幸せに暮らしてるけど


"普通"って呪いみたいやなあ



ま「聞いてる！？」



さ「あ、あぁすまん


会わせられないって思ってたけどいいよ、会う？」



ま「ほんと？いいの！？」



さ「ただし、Aを傷つけないでな」



ま「僕が人を傷つけることを積極的に出来るわけないでしょ


分かってる」



さ「それじゃ17時くらいにA帰ってくるからそれくらいに家来て」



ま「りょーかい」



Aは、まふとも打ち解けられるやろうか



もともとコミュ力は高い方やしどっちかって言ったらまふの方が心配やけど


俺がAに抱いてる望みは、もしかしたらまふがヒントを与えてくれるかもしれない

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