私が帰る場所【skt】

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『私の話する必要ある？』



さ「あるやろ」



『無理』



なんで家出したのか、とか根掘り葉掘り聞かれるんだろ？



どうせ分かってくれないよ



さ「...はー分かった。それじゃAが自分で言い出すまで待ってるわ」



『い、いいの？』




さ「こういうの、無理強いするの良くないやろし


やから明日も明後日もここに帰ってきたらええよ」



未だに坂田の本心は見えない



考えてることひとつ分からないまま私は静かに頷いた




さ「それよりAが本当に帰ってくるとは思わんかったわ


やっぱ警察嫌やった？笑」



『当たり前だろ！補導じゃ済まねぇし』



さ「そうかそうか〜笑」



そう言いながら私の頭をぼすぼすと叩く



『やめろ触るなあ！』



さ「明日も学校行くやろ？お弁当とかいる？」



『え...学校は今日だけじゃ...』



予想だにしない言葉に戸惑いを隠せない



さ「はあ？そんなのなんの意味があんねん


毎日行くこと！これ強制な」



『強制される理由ないんだけど！』



さ「学校に行きなさい」



そんなよくある親みたいなセリフ...




『学校って息苦しいんだよ


みんな平和ボケしてるっていうか、なんも考えてないっていうかさ...



「またね、これから学校来てね」って言われる度に苦しくなる』



今日感じた私と普通の女の子の差



穢れを知らないその瞳で見られるのすら怖くなった



さ「Aは今まで自分のこと普通の女の子って思ってたんやないの？」



『思ってたよ！でも...多分違うんだよな



坂田に聞けばわかると思ったんだ


だから私は戻ってきたんだよ』



坂田なら普通の女の子がどんななのか


私のどこが普通とは違うのか



自分じゃさっぱり分からないから



これでも必死に生きてきた



だから、教えてくれ

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