推しと恋愛は無理です! 3【mfmf】

言葉より伝わること ページ31

『き、来てしまった...』




次の日、私は直ぐに真冬さんの家に向かった



今日は土曜日。授業はない。




無断で真冬さんの家に来たのは風邪の時以来



やっぱり帰ろうか...と何回も思ったがきっと今の真冬さんでは私に逢いに来てはくれないだろう



それなら私が逢いに行くしかない




エントランスで真冬さんの部屋番号を押そうとボタンに指を伸ばす




そ「あれ、Aさん〜」



偶然そこに居合わせたそらるさんに会った




『あ、こんにちはそらるさん』




そ「まふに会いに来たの？」




『そんなところですね...』





そ「なんか緊張してる？」




『えっ？』




そ「ボタン押す手が震えてたから」




す、すごいな...よく見てるんだ




『あーあはは...ちょっとだけ笑』




そ「なんで？付き合ってんだし緊張する必要なくない？」




『それもそうなんですが...まぁ色々あって』




今の状態をどう伝えたらいいかわからなくて曖昧な感じになる



喧嘩してるわけじゃないけどきまずいってどんな状況！？私も教えて欲しいよ！




そ「ふーん...その色々、俺聞きたいなぁ〜」




『やですよ！』




そ「誰が君の背中押してやったと思ってんのかな〜？」




『そ、それは...！！』




今関係ある！？そんな脅しみたいなことするのよくないと思うよ！！？




そ「ほれほれ、お兄さんに話してみなって」




『流石に無理です...でもひとつ聞いていいですか？』



そ「どーぞ？」




『3ヶ月付き合って何も無いってやっぱり嫌...ですか？』




そ「え、うん。」




即答...




『ですよね...うわぁなんで私...』




そ「俺は嫌だけどまふはわかんないじゃん



それに、どれだけ嫌でも結局は相手を傷つけたら意味ないんだしAさんとまふのスピードでいいと思うよ？」




『そうですね...』




そ「Aさんは別にまふとキスしたりそういうことをするのが嫌ってわけじゃないんでしょ？」



『あ、当たり前です！』




だってもうしっかりと真冬さんを見ているし、まふくんとは違うって分かってるから



この好きって気持ちやそばにいたいって気持ちは真冬さんに向いているから




そ「それならその気持ちを伝えればいいんじゃない？


それか、Aさんから行動してみるとか」




『私から...行動...』




そ「時には言葉より行動の方が気持ち伝わるんだよ」

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