検索窓
今日:5 hit、昨日:3 hit、合計:8,198 hit

しょうぶ ページ10





テストも終わり、いよいよ体育祭当日。
ちなみに結果はクラス2位、侑李は1位で今回も見事に負けました。

『3組優勝するぞーー!!!』
『おおおーーー!!!』

体育祭実行委員の掛け声で、いっそう盛り上がるみんな。そして、大本命のリレー。
侑李の後ろに並んで、私は17番、侑李は18番だから奇数偶数に別れて並ぶと隣同士。
ああもう緊張してるし。隣の侑李を見ると余裕そうにしている。

侑李「A、目見て。」

「え?」

侑李「前向いて、自信もって。僕が前にいるんだよ?」

ほっぺをふにふにするから自然と笑顔になって、ちょっと緊張もほぐれたかも。

「うん!頑張ってみる、」

侑李「よし、可愛い」

「え?」

侑李「さー、1位頑張るぞー」

急に可愛いなんて言うから恥ずかしくて下を向いちゃう。
ばかじゃないの、ほんと。

『Aちゃん、前でイチャつくの辞めてもらっていい?』

「え、ちがっ!そういうんじゃない!!!」

『顔真っ赤(笑)かわいいー(笑)』

「もうやめてよ!!(笑)」


入場口から奇数偶数で別の所に行くから侑李とは違うところ。

「よしっ」

自分の番が来てコースに出ると父兄の席から私の声が。嫌な予感がするけど恐る恐る振り返る。

「……お兄ちゃん、」

慧「Aーー!!がんばれー!」

「恥ずかしいからやめろーーーー!!!!!」


お兄ちゃん、目立つんだから変なことしないでよ、ほんとに……

『A!知念くん来るよ!!』

「はあ、いってきます」

友達に手を振って侑李を待つ。
全速力の侑李が走ってきて、右手を出す。

侑李「A!!前向いて!!自信もって!」

練習の時と同じ、その言葉で前を向いて走り出す。
今のところ、2位。侑李のおかげで、1位と接戦であとちょっとで抜けるってとき。

「っ、え?わっ」

カーブに差し掛かったところで転んでしまった。
すぐに立ち上がりたいのに、起き上がれない。
どんどん追い抜かれていくのが悔しいけど、足が、…痛くて…

「痛っ、…」

『A!!』

「……えっ、」

『大丈夫?立てる?』

「ん、ありがとう、……やまだくん」



ごめんなさい→←おにいちゃん



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.4/10 (7 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
18人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:もち。 | 作成日時:2019年7月14日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。