今日、叶わない恋をしました 〜Part2〜

65日目 さとみside ページ21

いつものように屋上で時間を潰そうと思った
でも今日は先約が居たみたいで
誰だろうと思ってドアを開けたら
そこには、俺が結構前から片思いしてる人
Aが居た


びっくりした



いや、Aが居ることは別に驚くことではない
結構一緒にここに居ることあるし…



じゃあなにに驚いているか



泣いてる
Aが泣いてるんだ



さ「なに泣いてんの…？」



「…ｸﾞｽｯ…」




よく分からない……
なんてことは無いが
どんな理由でここに居るのかを俺は知ってる
だいたいこういう時はなーくん関連だ
取り敢えず落ち着いて欲しくて
話を聞くにもこの状態じゃ無理だと悟った俺は
Aをしばらくの間抱きしめてることにした



「うぅ…ｸﾞｽｯ」



素直に抱き締め返してきた
普通の人ならこの距離感は異常だろう
付き合ってると思われるだろう
でも俺たちにとってこれは"普通"のことで
何の変哲もなくて…
言ってしまえば、なんの脈もなしってこと
なんか、虚しくなってきた





さ「ん……落ち着いた？」
「はい…ありがとう…ございます」
さ「…あまり聞かない方がいい？」
「いえ、、今朝……」



Aがぽつぽつと話し出してくれた
聞いた話によると
朝起きたらなーくんが花園さんのことを腕枕してるのを目撃してしまった
その後、登校中に花園さんから
なーくんが好きだと告白されたこと
色んなことがいっぺんにありすぎて
感情の変化についてこれなくなってここに来たこと





今が1番Aが乗り越えなきゃいけないところ



俺がアトバイスできることは…




さ「頑張ってこいよ」

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