今日、叶わない恋をしました 〜Part2〜

64日目 ページ20

校門前


陽菜「ねぇAちゃん」



ごめん……あまり今は
話したくない…な



でも、返事をしないと
相手を傷つけてしまうわけで



必然的に会話をかわさないといけなくなる



「な、なに」




陽菜「私…ね？」
「うん」
陽菜「ななくんのこと…好き…かも知れない」




いつまでも聞きたくなかった言葉
今は特に聞きたくなかった



早くここから抜け出したい一心で



「そっか…ごめん！今日は勉強教えなきゃ行けない相手が居てもう行かなきゃなんだ！」
陽菜「そ、そっか…また後で…ね？」
「うん！」





早く…早くここから離れたい
泣きそうな顔を見られたくない
こんなにぐしゃぐしゃな顔
他の人達から見られたくない




ガチャｯ



いつもは入らない屋上
立ち入り禁止と貼られているテープを
気づかれないように
かいくぐり
屋上に入った




「…ｯ」




分かっていたはずだ
気づいてたはずだ
義理でも兄妹は恋愛感情に入らないってこと
入学式の時からななが陽菜ちゃんに"一目惚れ"してたこと
妹は元々眼中に無いこと
ななにとって私はただの妹でしかないこと





それなのに、少しでも期待して
期待した分後悔して
でも全部自業自得なわけで
"勝手に期待して勝手に失恋した"
第三者から見たらそうだろう
だけど私からしたらとても苦しくて悲しくて




どうしたらいいか分からなくて
大好きな友人を傷つけてしまいそうで




さ「なに泣いてんの…？」









あぁ…いつもこの人は
私が泣いてると1番に来てくれる

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