世界は何味 ページ33
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「助けたい人、ね…」
『…私しか、出来ないと思うんです。その人たちを助けるのは…』
少しの沈黙が流れた
それから、シャッキーさんが口を開く。
「ねぇ、Aちゃん…厳しいこと言うようだけど…
それは本当に貴方が�爐任�る�瓩海箸覆里�しら？
自分も守れない人が生半可な気持ちで、人の命なんて助けられないわ」
シャッキーさんの一言が、グサリと胸に刺さる
そりゃ、そうだ
あんなに沢山の海賊がエース救出に参加していたのに、結局エースは助からなかった。
それなのに、自分の身も危うい小娘が加わって何ができるか。
私は、何を自惚れていたんだろう
自分は未来を変えられると、なんで信じていたんだろう
『………。』
「目の前で、人が死ぬところを見たことある？」
私は首を横に振る
「ないわよね。本当なら、それがいいんだもの。
昔だけどね…私は何度も見たことあるわ。人が目の前で死んでいくところ。でも、助ける事なんて出来なかった。自分のことで精一杯。
残酷だけどね、そういうものなのよ」
彼女は1本タバコを取り出して、火をつけた
煙がゆらりと揺れて、消えていく
「考えてみて
ここは戦場。みんな武器を持ってる。助けたい人が目の前にいる。その人は今にも死にそうよ
…じゃあ、あなたに何が出来ると思う？」
『……きっと、何も出来ないです。今の私じゃ』
「…それが分かっていて…あなたの言う、助けたい人が助かると思うの？助けられるの？
Aちゃんが、救いたい人が置かれている状況なんて私は知らないわ。でも
…ここは、そんなに甘い世界じゃない。どんなに許しを乞いたって、誰も待ってなんかくれないのよ」
『ッ…』
重い言葉がのしかかる。心臓が握り締められてる気分
彼女は気付かせてくれている
甘い世界じゃない。
そんなの分かってるつもりだった
でも私がどうにかすれば、2人は救えると思ってた。
2人だけじゃない。もっともっと、他に救える人がいると思ってた。
そんなに簡単じゃなかった。
目の前で行われていること。
その未来が分かっても、私には止められない。
彼らが死んでしまう瞬間を、
名前を呼んで、手を伸ばすことくらいしかできない。
だって私にはそんなチートみたいな力ない。
私は最強ヒロインじゃない。
ただのモブだ。
じゃあ。私には、何も
『…そんなの、嫌だ』
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レモン - めちゃくちゃ面白いです⭐️レイリーさんめっちゃイケメンなんですけど！！ (11月20日 14時) (
レス) @page48 id: 97f09e59d6 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - ゲンコツが面白すぎる🤣 (2022年5月2日 2時) (レス) @page41 id: 9db3f9f6b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まうゆ | 作成日時：2021年6月29日 22時
