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あんずside
スバル「たのも〜う☆」
友達の家に遊びにきたかのように、
スバルくんが天真爛漫に室内に入り込んで騒いだ。
スバル「どこだっ、転校生〜？
明星スバルと愉快な仲間たちが助けにきたよっ、
この印籠が目に入らぬか〜！
控えおろう〜！」
北斗「落ち着け明星、
先走りするな。
・・・・・ふむ？真っ暗だな？」
聖夜「いつもどおりだよ〜？
ね〜？
零ちゃんせんぱぁい♡」
警戒しながらもスバルくんを放っておけず、
慌てて追いついてきた北斗くんが眉をひそめる。
暗幕の垂れた部室のなかは、実際、真っ暗だ。
そんな中で、
聖夜くんは暗闇の中を見据えて、
誰かに問いかける。
目が慣れないらしく、当惑する彼らに、
闇そのものが口を開いたみたいにーーーー。
「ようこそ」
穏やかな声が、語りかける。
「そう騒がしくせんでおくれ、
こちとら寝起きなんじゃよ〜？」
ぼんやりと足元灯がついて、
室内の様子を不明瞭ながら浮かび上がらせる。
部屋の中央、
やけに存在感を主張している棺桶に腰掛けて
ーーーーひょろりと背の高い陰影が欠伸をしている。
「若いもんは元気でいいのう、ふぁあふ♪」
北斗「むっ・・・・！？」
北斗くんが遅まきながら反応し、
後ずさった。
ぼさっとしているスバルくんと真くんを下がらせて、
心の中で、
目の前の怪しすぎる人物の詳細を思い起こす。
北斗(こいつは・・・・。
たしか軽音部部長、朔間零。
夢ノ咲学院で最も過激で背徳的と謳われる
『ユニット』、
『UNDEAD』の頭目にして
『三奇人』のひとり。)
聖夜「えへへ〜♪
ごめんねぇ？
あっ、撫でて〜撫でて〜☆」
北斗(圧倒的な権勢を誇る生徒会が唯一、
制御できないとされる特異な存在が
『三奇人』と『二天人』だ。
アイドルとしても超一流、
かつ絶大な名声を誇る夢ノ咲学院の台風の目
ーーー夢ノ咲学院で、
生徒会に対抗しうる傑物達！
それがーーーー)
響音「五奇、二天。
今は、三奇、二天。って言えばいいか？」
状況を理解しようと努めている北斗くんに向き直って
響音くんが、
聖夜くんと、
零さんの隣に立った。
どこか強者みたいな重圧的な空気を纏って、
響音くんが視界に棺桶を捕らえた。
普段は陽気なスバルくんと真くんも、
軽口すら叩けていない。
北斗(今、この夢ノ咲学院で
『三奇人』と『二天人』を制御できるのは、
『神人』、
いや、『神王』のみ。
この光景は、いったい、なんだ？)
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作者名：クラウン | 作成日時：2021年2月17日 4時
