アイドルVS芸能人 ページ11
優鶴side
いちご「おお〜すご〜い！」
『アイドルVS芸能人』
と銘打たれたバラエティ番組は、
その名の通り、
アイドルと芸人でチームを発足して、
勝負するという内容。
歌やダンスだけではない、
勝負内容で、
トランプゲームや、
運動系等、
なんでもありだった。
俺たちのチームは、
一つ上の夢ノ咲の卒業生に、
氷鷹 誠矢さん。
俺に、
神崎 美月。
星宮 いちご。
大空 あかり。
夢ノ咲の卒業生の先輩は、
俺の方をちらちら見てきて、
様子を伺っているようだった。
優鶴「クライミングは慣れてる」
さっきの勝負内容は、
クライミングの壁の上に
設置されているフラッグを、
どちらが早く回収できるか。
ガキの頃から
訓練で鍛えられている俺の方が早いのは、
目に見えていただろうに。
「流石やな〜、優鶴〜」
相手チームの一人が俺に近づいて、
頭をワシワシと撫でていく。
髪の毛が崩れる、と声をあげてもお構いなしだ。
白膠木簓。
前回の今日は、共演しなかった相手だ。
優鶴「簓〜ァ！」
簓「ええやん☆」
「簓クン、その子と仲ええなぁ〜」
なんだろう、この人。
今、簓に目をつけた感じがする。
簓「弟分なんですわ〜！
ーーーこいつ悲しませるようなことしたら、
たとえどんな奴でも許さへん自信はあります〜」
あっ、よかった。
気づいてた。
俺のせいで簓が傷つくなんて、
あってはならない事だし。
安心した。
相手もビビってる。
優鶴「簓、威嚇しない方がいい。
お蔵入りになる」
簓「せやな〜も〜！！
可愛いなぁ〜！！」
優鶴「可愛いより、
カッコいいの方が、嬉しい」
他の人が見たら、
ウザ絡みになるのか？
でも、この暖かさが
居心地良いな。
司会「あそこ二人は放って置いて、
次行きましょうー！」
優鶴「捨て置かれてるぞ、簓」
簓「ホンマやな〜」
簓が抱きついたまま、
次のゲームの説明に集まっている方に歩いていく、
そんな大した重さではないのでこのままやろう。
司会「次の勝負は早食い勝負です！
デザート類、氷菓類、
ランチ類、激辛類 残りの二人はお手伝いです！
それぞれ食べる分野をーーー」
誠矢「お手伝いでといいですか？」
いちご「デザート行きます！」
「じゃあ俺はランチにしよう」
美月「優鶴・・・？」
優鶴「あまりものでいい」
美月「じゃあ氷菓類食べるけど・・・、
辛いの・・・」
優鶴「多少のシェアは大丈夫だろう」
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作者名：クラウン | 作成日時：2021年2月17日 4時
