【イナイレ】どうか 生きて 〜不動明王〜

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まるで他人事のように言った。









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私はもうすぐ死ぬ









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こうやって自分の口から誰かに伝えたのは生まれて初めてだ。









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結構重大な告白だったのに、不動くんは何ともなかったのようにだまりこくっている









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「不動くん。」








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不動くんは返事をする代わりに、私の目を真っ直ぐに見つめてきた。








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「一個、聞いてもいい？」








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不動くんは名前の通り、全く動じなかった。








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私は続ける。








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「不動くん、私と会ってからさ、１回も聞いてきた事なかったじゃない。私の病気のこと…。
何で…？」









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「……………。」









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「病院で初めて会った人達はみんな聞いてくるの。
“何の病気にかかっているの？”って。
でも、不動くんは違った。どうして？」









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私も不動くんの目を真っ直ぐと見つめ返す。









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お互いの視線がぶつかり合い、なんだか不思議な気持ちだった。









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「…俺がソレ(病気)聞いたら、お前は答えてくれたのか？」









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なんと、質問を質問で返されてしまった。









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私は暫く考える。









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「確かに、今は無理かも。」









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「今が無理なら
この先一生知る事はねぇだろうな。」









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「それもそうだね。」









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そう言ってフッ…と二人で力無く笑ったんだ。









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第６章〜喪失感〜→←＊

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