Episodio L�将将� ページ37
今にも落ちてきそうな空の下で、それでも幸せに私達は日々を過ごしてきた。
“ずっとこんな日々が続けば良い”と、そんなバカなことを願いつつ、それを声には出さなかった。
ジョルノ
「A！そっちに敵が！」
『オーケー、ジョルノ！任せて！』
こうやって気丈に振る舞う私に、皆は気付いていただろうか。
スタンドがまともに使えないほど、涙も出ないほどにゆっくりと絶望に落とされていく私に、仲間達は、気付いていただろうか。
いや……気付いていた。
皆が、私が気丈に振る舞っていることに気付かないフリをしているのに、私は気付いていた。
ミスタ
「ふぅ……今ので最後か？
いやァ〜、この三人だと楽勝だな！お前らとなら、何処に行っても、何があっても大丈夫な気がするぜ！」
何処に行っても、何があっても大丈夫だって……勝利はいつでも私達の手にあるものだって、そう信じていた。
ジョルノ
「急にどうしたんですか気持ち悪い。変なもんでも食べました？明日の天気は槍ですか？」
けれど、手を目一杯開いて、必死に掴もうとすればするほど、勝利は私達の指の間をすり抜けていった。
『ジョルノ』
あの日、あなたに出逢ったのが彼ではなく私達だったなら。運命はどう動いていたのだろう。
ジョルノ
「何です？」
私達は、勝利を手にすることはできなかった。
……いや、本当にそうなのだろうか。
敗北だと思ったその先に、これ以上ない“自由”が、“幸福”が、待っている。
死をもってしか解けない鎖を、私達の心の底に縛り付けられた願いを解放して。
『……皮肉ね。死がようやく私達を永遠に繋ぎ止めるんだから』
だとしたら……
黄金は、
勝利は、
栄光は、
いつだって、私達のものだ。
ミスタ
「おいAッ！？」
ジョルノ
「何やってるんですか！！」
ミスタ
「くっそ……アイツの“風”か？これ以上近付けねぇ…！」
ジョルノ
「スタンドでも……無理です！
落ち着いてくださいA！」
10人で写った写真を、風に乗せて飛ばす。
『……“どこまででもついていくよ”』
あれは嘘じゃあないからね。
皆と一緒なら、どこだっていい。
たとえそれが地獄だったとしても。
あのバカな願いがやっと叶うんだ。
私の仲間達に、私達に、永遠の──
銃声が脳内を支配する。
倒れていく体。
ああ、空が落ちてくる。
『──栄光、を……』
ラッキーアイテム
ボスの1人娘
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丸亀 - 夢小説で初めて号泣しました😭ほんとに素晴らしい作品をありがとうございました。 (2022年6月28日 16時) (
レス) @page38 id: 4ebb3105a5 (このIDを非表示/違反報告)
シランケド(プロフ) - せいちゃんさん» ありがとうございます！そう言っていただけると励みになります(*^^*) (2020年9月20日 8時) (レス) id: 70a88eb089 (このIDを非表示/違反報告)
せいちゃん(プロフ) - 今日初めて拝見したのですが、とっても素敵な作品で続きが気になりました！これからの更新楽しみにしています！ (2020年9月19日 19時) (レス) id: da5e2670c3 (このIDを非表示/違反報告)
シランケド(プロフ) - 酢昆布たゃんさん» ありがとうございます！ご期待に添えるよう、これからも頑張りますm(_ _)m (2020年8月3日 21時) (レス) id: 70a88eb089 (このIDを非表示/違反報告)
酢昆布たゃん(プロフ) - 続編おめでとうございます！この作品大好きで投稿される度に楽しみにしてました！これからも頑張ってください！ (2020年8月3日 20時) (レス) id: d836fbb346 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シランケド | 作成日時：2020年8月2日 20時
