Disaster game【黒バスホラー】

Plan.47 ページ49

「Aちっちゃいアルな」


『え！？うそ！！』


研究員の女の人たちは私よりも小さかったからてっきり高い方かと思ってたけど…。


「いや、女子にしちゃ高ぇ方だろ」


「福井がちっちゃいだけアル」


「歯食いしばれ、劉」


髪色の明るい彼は身長を気にしているらしい。

そういえば名前聞いてない。


「あぁ、福井健介だ」


「劉偉アル」


『健介と、えっと…どう呼べばいいかしら？』


「俺らは劉って呼んでるぜ」


健介がそう教えてくれた。


『それじゃあ劉ね。よろしく』


「ワシだけ呼び方すっ飛ばされたの気のせい？」


アゴリ…じゃなかった。

健一が悲しそうに見ている。


『ごめんなさい！わざとじゃないのよ、健一』


そう呼ぶと彼は目を輝かせて心底嬉しそうに笑った。


「ねーAちん。なんでみんな下の名前で呼び捨てなのー？」


そっか、日本は苗字が多いのよね。


『私、周りが外国人ばっかりだったから名前呼びじゃないと違和感あるのよ』


「へー、室ちんみたいだね〜」


キャラメルを頬張りながらそう言う敦。


「俺もアメリカに居たからね。確かに一部は名前呼びだな」


なるほど、だから敦のことも名前呼びなのか。


「それにしてもAちゃん、日本人には見えないね」


『ふふ、それ海常ってチームの方達にも言われたわ。薬で髪も目も色が変わっちゃったの。こう見えても昔は黒髪黒目だったのよ』


「そうなのかい？でもフランス人形みたいで綺麗だよ」


「ついでに顔も可愛いアル」


「ついでかよ！」


健介が辰也に続いて発言した劉に突っ込んだ。


「モミアゴリラとは違って整ってるアルよ」


「えええっ！！！！ちょ、酷い！！」


『ふふっ…あははっ』


やり取りが可笑しくてつい笑ってしまった。


「「「「「！！！////」」」」」


『あはは！久しぶりにこんなに笑ったわ！みんな面白いわね！…？どうしたの？』


みんなが固まって私を見ていた。


「…あぁ、なんでもないよ//」


「Aちん可愛い〜」



ガバッと音を立てて抱きついて来た敦。



みんなからの視線を感じる。


「！！おいっ、紫原！」


「なーにー福ち…。んもー、わかったってばー」


？？？


なんで急に離れたのかしら。

まぁいいか。


『それじゃあまた来るわ』


そう言って陽泉のチームから離れ、別のチームのところへ向かった。


.
.
.


「…(赤ちんの笑顔超こえーし…)」


心の中でそう呟いた紫原だった。

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