Plan.42 ページ44
翌日。
『…』
Aはハイブに来てから何度目か分からない身体検査をしていた。
体温、心拍、採血、脳波。
訓練などに比べてゆっくりできるこの時間が好きだったが、昨日聞いた話のせいで今日は乗り気になれないまま検査が終わった。
「異常なしだ。…どうした?気分悪いか?」
『ジェームズ先生…私は狙われてるの?』
「!!…聞いてたのかい?」
彼女は静かに頷いた。
「大丈夫、君を奴らに渡したりしないよ。私達が守るからね」
彼は微笑みながらAの頭を撫でる。
『約束だよ、先生』
Aはそう言って笑った。
「この後は訓練だろう?頑張っておいで」
うん、と返事して彼とはその部屋で別れ、廊下を歩く。
いろんな研究員達に挨拶をして非常階段近くの訓練室へ向かっていた。
その時だった。
《緊急事態発生。緊急事態発生。地下3階にてバイオハザード確認。施設を全て閉鎖します》
サイレンが鳴りアナウンスが流れる。
あれ…今日避難訓練なんてあったっけ?とAは考えたがそんなのは誰からも聞いていなかった。
すると前から何人かの男の人たちが走ってやって来た。
「いたぞ!あそこだ!」
「今すぐに実験No.2651を隔離しろ!」
戸惑うAの両腕を掴み、男たちは私を囲む。
「奴らに渡してたまるか!!」
『ちょっと待って!どういうことなの!?奴らって昨日会議で話してた奴らのこと!?とりあえずどういう状況なのか説明して!』
知っていたのか…と左側の男の人が言う。
すると右側の人が息を吐いて話し始めた。
「…スパイの正体は割り出せたんだが一足先に逃げられたんだ。バイオハザードはヤツによって起こされた可能性が高い」
『何故そうだと言い切れるの!?スパイは誰?』
「研究員のベンジャミン・ターナー。ヤツは12年前、君の両親に君を売るように交渉した人物だ。私達がスパイを洗い出していることを知って逃げ切れないと悟り、この事態を引き起こしたんだろう」
『私をここへ連れて来た人がこんなことを…。!!先生っ…!』
先生を助けなきゃ、と腕を振り解こうとすると腕にチクりと注射器を立てられた。
「申し訳ないが、君にはしばらく眠ってもらう」
その途端急に眠気が襲って来た。
『やだ…よ、私を…先生の所へ帰して…』
その言葉を最後にAの意識は途切れた。
ーー回想endーー
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ぽぽぽぽんこつ(プロフ) - タナナさん» コメントありがとうございます!ぼちぼち更新していきます(*^o^*)よろしくお願いします♪ (2015年6月10日 16時) (レス) id: df2d20a104 (このIDを非表示/違反報告)
タナナ(プロフ) - 続きが楽しみです!無理せず、更新していって下さいね(^o^) (2015年6月10日 14時) (レス) id: fad6927b23 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽぽぽんこつ(プロフ) - マイルさん» コメントありがとうございます(((o(*゚▽゚*)o)))最強主人公かっこいいなと思って作りました(笑)これからもたくさん更新していきますっ! (2015年6月5日 0時) (レス) id: df2d20a104 (このIDを非表示/違反報告)
マイル - ちょーおもしろいです!夢主ちゃんつよくてすっごいかっこいい…///更新頑張ってください!応援してます! (2015年6月4日 22時) (レス) id: e23714e139 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽぽぽんこつ(プロフ) - 百鬼さん» 勿体無きお言葉です(T_T)本当にありがとうございます!今からまた更新しますね(笑) (2015年6月3日 20時) (レス) id: df2d20a104 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽぽぽぽんこつ | 作成日時:2015年5月22日 0時