Disaster game【黒バスホラー】

Plan.3 ページ5

ーーー探索を始めて数十分。



僕はたくさんの資料が並ぶ棚の前にいた。

さっきみたいなカルテはここにはないのだろうか？


そんなことを考えながらファイルをパラパラとめくる。


英語があまり読めないので火神くんに来てもらおうかと思いましたが、何やら必死に読んでいたので後から話そうと思ってファイルに視線を戻し…アレ？


このファイルの資料…「About T-Virus」って書いてありますね。


T-ウイルスについてか…後で赤司くんに持って行ってみよう。


「他には…？」


棚の引き出しの方を調べると、4つあるうちの1つだけ鍵のかかった引き出しがあった。


他の3つは特にこれと言って必要なものは入っていなかったので、恐らくこの鍵のかかった所に大事な書類などが入っているんだろう。


「？これは…」


鍵穴の金属には傘のマークが付いている。

変わった紋章だな、なんて思いながらさっき見つけたファイルを赤司くんの所へ持って行った。



「赤司くん」


「黒子か。どうした？何か見つけたか？」


「はい、これなんですけど」


僕が手渡した資料を早速読み始める赤司くん。

英語の書物なのに日本語をスラスラ読むようにパラパラとページをめくっていく彼には感服する。


「これは大きな収穫だな。ありがとう、黒子」


「僕あまり読めなかったんですが、T-ウイルスっていうのは具体的にどういうものなんですか？」


「T-ウイルスというのは、この"アンブレラ社"が極秘で研究していたウイルス兵器の様だ。投与した生物の代謝を異常促進させ、死んだ細胞も強引に活動するほどの強大な耐久性・生命力を与える代わりに、大脳皮質の壊死を起こして知能低下を引き起こす。これを軍事に取り入れて利益を出すのが目的だったんだろうな 」


さすが赤司くん。

そんなことまでわかるんですね。


「赤司〜、俺ら大量にカルテ見つけたぜ！ほら真ちゃん早く来いよ！」


「うるさいのだよ、高尾」


僕が探していたはずのカルテを緑間くんと高尾くんが見つけてくれた。


「見つけた分は全て持って来たが、どれも似た様なことしか書いていないのだよ。ただ、このカルテを記入した日付は大体今から14年程前だな」


「あ！でもさ！このカルテ見てみろよ！"実験成功"って書いてあるぜ！！」


「少しそれを見せてくれないか？」


いいぜ、と言って高尾くんは赤司くんにカルテを渡す。


と、その瞬間、部屋の中にあるスピーカーからザザッと機械音が聞こえた。

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