【そらる】カフェテリアの天使と正体を隠したい王子【男主】

じゅうに ページ14

　
　
　
　
　
　
　
　
「んぅ……っ｡」
　
　
「桜弥!」


　
　

　

そらさん？
そらさんの声がする……

でも、そらさんはいないから
お兄さんに捕まってるから


　
　
　
どんどん寂しくなってきた
　
　
　
　
　


　
「うぅ……ｸﾞｽｯ…そらさぁん………ぁぁぁぁ」


　
　
涙が止まらない

　
「桜弥、俺ここにいるよ｡」

　



右手が握られる



　
　
「ｸﾞｽｯ……そらさん？」
　
　
「そうだよ。桜弥の大好きなそらるさんだよ｡」
　
　
「よかったぁ｡」


　
そういって少し笑う


　
　
そらさんが風邪が移るかもしれないのに
キスしてきた



　
「ごめん…これからはずっと一緒にいるから｡」

　
「約束ですよ？」



　
　
　
　
　
　

　
そのあとは､赤ちゃんみたいに
そらさんに甘えた

　
　
そらさんに出会ってから
僕は結構幼くなった気がする
　

　


　
本当はこっちが本来の性格なのかもしれない
　

兄は居たけど優しかった記憶がない
カフェに居たときも仲がよかったのは6才の小さな子だった

　
　
身近に、年上がいなかったんだ


　
　
兄代わりに甘えてしまうんだ








　
　
　
　
　
　
「そらさん｡」

　
「ん？」

　
「これからも甘えてていいですか？」

　
「んふふ……いいよ、どんどん甘えな｡」

　

　

　


　

ねぇそらさん。
今は、本当の兄と仲直りするまでは
お兄ちゃん代わりにすることを許してください

じゅうさん　そらるside→←じゅういち　まふまふside

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す