笑 門 来 福【HQ】【山口忠】【月島蛍】

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緊急ニュースが始まって、





ショッピングセンターで立てこもり事件が起こったって。人質は100人を超えてたらしくて、





その時の私は物騒だなーって思ってたくらいだった。







でも、何故かすっごく嫌な予感がしてた。







何に対してかはわかんなかったけど。







次の日、お父さんとお母さんは帰ってこなかった。







家に来たのは、数人の警察官。







聞くと、両親は昨日の立てこもり事件に巻き込まれていて、子供が撃たれそうになったのを庇ったんだとか。







そして、両親のカバンに入っていたのは私の誕生日プレゼントであろう、子供用のバレーシューズと新しいバレーボールだった。







それらは私が親に強請ったものだった。








もし、私が親にねだらなければ、ﾀﾋんでなかったのでは。







幼い私はそう考えた。







世間では子供を庇ったプロバレーボーラーとして両親は名誉のﾀﾋと賞賛された。







何が名誉のﾀﾋだ。私からしたら、不幸なことでしかないのに。







私は私を責めるしか無かった。







そんな時、両親の座右の銘を思い出した。







“”笑門来福“”






笑っていれば大丈夫。何とかなる。







だから私は笑顔の練習をした。







お母さんの笑い方、お父さんの笑い方を真似して。







笑っていれば、笑っていれば…

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