過日の二人１ ページ6
後片付けを終えて、夜が更けた頃。
案内された部屋からバルコニーへ出て空を眺めていた。都会の灯りに僅かに白む空と微かに聞こえてくる車両の音が、中央の大都会らしさを感じさせる。
｢お、天体観測か?｣
ひょっこりと硝子窓から姿を表した人物に声を掛けられた。
｢あ、ヒューズさん｣
ラフなティーシャツ姿のヒューズは、ダリアに並んでバルコニーの手摺りに片腕を乗せる。
｢今日はありがとうございます。すみません、こんな形でお世話になってしまって。｣
改まってお礼を述べるとヒューズは満足げに笑みを溢す。
｢いいって いいって。あいつの頼みでもあるしな｣
｢ヒューズさんとマスタングさんって、仲が良いんですね｣
ヒューズはマスタングの士官学校時代からの親友だという。中央に住んでいる彼がマスタングと今も頻繁に交流があるというのだから二人の絆は相当なものだろう。
｢まぁな。そう言うダリアちゃんも、ロイの奴とは幼馴染なんだろ?｣
｢うーん……、私にとっては幼馴染で合ってるんですけど、知り合った時点でもうマスタングさん十五でしたから、マスタングさんからしたら幼馴染とも言い難いと思います。｣
ダリアは自信なさげに答える。
｢そうなのか? あいつ、昔っからダリアちゃんの事ばっかり俺に話してきたぞ?｣
｢そうなんですか?｣
そう聞くと少し気恥ずかしくなってダリアは遠くを見つめる。自分と会っていなかった時も、自分の事を考えてくれていたなんて。
｢あぁ、士官学校時代にずっと話に聞いてた娘と最近話してたメイドさんが同一人物だって知ったのはついこの間だけどな。
ダリアちゃんが暫く行方不明になってた頃のあいつなんか、とても見られたモンじゃなかった｣
そう告げたヒューズの眼には憂いの光が浮かんでいた。
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ウィワクシア(プロフ) - もぶおじさん» コメントありがとうございます!!嬉しすぎてころげまわってました。精進しますので今後ともよろしくお願いいたします！ (2019年3月20日 16時) (
レス) id: 4474fbdae4 (このIDを非表示/違反報告)
もぶおじ(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからの展開に心を躍らせて待っております。体に気をつけて更新頑張ってください! (2019年3月20日 1時) (レス) id: d5af19b99a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ウィワクシア･D | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/793fed8a0b1/
作成日時：2019年3月19日 14時
