私は稀血らしい。【いれいす】【iris】 (ページ2)

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第1話ページ2

今日もいつもと変わらない普通の1日。

だと思っていたのに。

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『はぁｯ！やば、遅刻する……！』
今廊下を走っている少女はこの小説の主人公であるA。
どうやら遅刻寸前のようだ。

『くそっ、階段かよ……！』
一段飛ばしで階段を登っていく。目指すは2階だ。

『よし、も、すぐｯ！』
もうすぐで登りきる……というところで向こうから階段を急いで降りてきた誰かとぶつかってしまった。

『あでｯ！……わ、！？』
あとちょっとで階段から落ちる。その瞬間、ぶつかったその人が支えてくれた。

??「あっ……ぶねぇ……。ごめんな、大丈夫か？」
その人はなんと、学園で人気の先輩だった。
あ、やべ。イケメンとぶつかっちまったわ、なんて思いながら少女は『すみませんでした！』と言って、階段をまた駆け上がる。

??side
向こうから走ってきた女の子とぶつかった。その瞬間に、ふわっと甘ったるい。でも、なぜかずっと嗅いでいたいようないい匂いがした。

どくん

あれ、心臓が変や。ドクドクと忙しく動いている。

この症状とこの匂いは確か……！！

声をかけようとしたとき、その女の子は『すみませんでした！』と一言だけ謝って、俺の横をすり抜けてまた走っていった。
その場には甘い匂いがまだ残っていた。

??「あとであいつらにも報告しとこ～」

Noside
『はぁｯ……はぁｯ……セーフ！？』
息を切らしながら教室に駆け込む。

美「アウトだ馬鹿。」
少女に向かってそういうのは、少女のクラスの担任の「佐々木美奈」だ。20代後半で、クールな女教師であり、男子からも女子からも人気が高い。少女が、学園の中で1番親しい人でもある。

『ごめん美奈ちゃぁん！』

美「はぁ……学校では先生と付けろ。」

『はぁい。』
この2人の絡みが尊いと学園内で密かに話題になっている。

『やっと授業終わった……。お腹すいたぁ……』
美奈をご飯に誘いに行こうとしたとき。

??「失礼しま～す。あの～、ここに肩くらいまでの髪の長さの女の子いない？」

ﾓﾌﾞｺ1「きゃー♡あの6人よ！！」

ﾓﾌﾞｺ2「あ、もしかして、その子ってあの子ですか？」
そう言ってモブ子2が、少女を指さす。