【VOISING】特別な今日を君と〜VOISING学園祭〜【いれいす】【すたぽら】【シクフォニ】

35種類の結果パターン

来てくれてありがとう！ - 2024年4月27日

「な、ん、で、お前らがいるの？」

「え？それはLANが抜け駆けしようとしてるって噂を聞いたから。」

「同じくLAN君が抜け駆けしようとしてるって聴いたから。」

「オレはYOUちゃんと帰るつもりだったもん。」

「結局考えることは皆一緒ってわけか。」

「まあそうなるよな…。」

学園祭当日、登校するなりLAN君から“今日は一緒に帰ろう”と誘われ承諾したのだが…気付いたらLAN君と仲の良い5人にも伝わってしまったようで、誰が私と帰るかで揉めている。

この争いを引き起こしてしまった本人として宥めたい気持ちは山々だけど、どうしたらいいのかな…。

「おれが一番最初に誘ったんだよ！？おれに権利があるはずだよね！？」

「そんなの知らんし！こさめは今日YOUちゃんと帰るって決めてたの！」

「それこそ知らねーよ。大体誘った速さは関係ない。」

「こんなことしてる時間無駄だし、YOUちゃん、オレと帰ろ？」

「ちゃっかり抜け駆けしようとしてんなよ、すち。」

「YOUちゃんに決めてもらうのが一番早いと思うけどなぁ。」

私が決める、って言っても…。皆に期待のこもった目で見られて荷が重い…。

「…み、皆で帰るのが一番良いんじゃないかなぁ…。」

「それはちょっと得策やないなぁ。」

「こさめも納得できないかなー。」

「YOU、曖昧な優しさは時に人を傷つけるぞ？」

なんで私が悪いみたいな流れになってるんだろう。それに、私にとっては皆本当に同じくらい大切な人だから、皆で帰りたいって言ったのに…。

「…ごめん、YOU。YOUがそう言うなら俺は皆で帰ってもいいよ。」

「LAN君…。」

私が落ち込んだのに気付いてくれたのか、LAN君は優しく私の頭を撫でる。

「…YOUを悲しませるのは本意じゃないしな。」

「YOUちゃんのそんな悲しそうな顔見ちゃったらね…。」

「ああ、ごめん！泣かせるつもりはなくて…。」

「…わかったよ、一緒に帰ろう。」

「…しゃーないな、今年だけやで？」

みこと君、いるま君、こさめ君も反省したのか、皆で帰ることを承諾してくれた。

「あーあ、折角YOUちゃんに告白するチャンスやったんに。」

「でもあんな泣きそうな顔されたら断れないでしょ…。」

「ていうか皆ジンクス知ってたんだ。まニキとか信じなさそうなのに。」

「あー…まあ、願掛け的な意味でな。」

「とりあえず来年は邪魔しないでほしいんだけど。」

「それはおれの台詞なんですけどー？」

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