どーでもいいポケモン番外編【ポケモン】 (ページ10)

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10、海賊シリーズ～天国があるならば～ページ10

私の使う超能力は、時に周りも影響を与えてしまう。

気がつけばアルセウスに与えてもらった力だったような。分からないけれど……。

皆、離れているっぽい。
下手したら、私も死ぬような強力な技があったらいいなぁ。
そんなこと考えていたら、妹はもういた。

剣を構えて、走ってくる。
私も構えて、深呼吸をする。落ち着いて。

私みたいな、か弱い少女だとね……

妹を倒すことはできないの。

だから、私は死ぬ気で戦うのよ。
皆に助けられて、嬉しくて。だから生きていたいけど……。

「動きが遅いのよ！！」
「お互い様じゃないの！？

アンタ、さっさと退きなさいよ！！
りぃと船長はね、強いのよ！！！」

妹は顔を赤くし怒る。
「うるさい！！！黙って死ね！！！」

思いっきり脇腹に刃物が刺さっていく。
口から血の味がする。立てなくなり、よろよろと地面に寝転ぶ。
視界も歪んでいて、最後に怒りを込めたように深く刺される。

やっぱ、あの二人を眺められるのが最後で最期なのね……

凸凹で、何処か鈍感で、見ていて応援したくなる。
とかいう私は恋したことないけどね。

そうして目を瞑る。最期はあまり痛みがわからなかった。でも、怖くなかった。

＿＿いつまで寝てたんだろうか。
あの花畑だ。全ての始まり……

「………シンボラー」
「ごめんねシンボラー……」

「お父さん、お母さん………
私もごめんなさい！！勝手に妄想を押し付けたり……
本当を知ってても信じられなくて…………
うう…………っ」

知ってる、ここには生きてる人はいないと。
走って、走って。

私達は泣きながら抱きついた。
もうしばらくはこれでいよう。いいや、これでいたい………。

「りぃちゃん、船長……いいやコウキ、

勝って。信じてるからね。
幸せになって………私の分も」

その時シンボラーは、涙をこらえて笑っていた。