どーでもいいポケモン番外編【ポケモン】 (ページ3)

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3、海賊シリーズ～出逢い～ページ3

りぃは逃げていた。妹から追っ手を送られてしまったのだ。しかも技を使えないから逃げるしかないのだ。

逃げることしか考えておらず、前を見ていなかった。前は海だった。
海に沈んで消えた為、恐らく死ぬんだろうと予想し追っ手は帰った。

だが彼女はまだまだ死なないのだ。

「………おい、待てよ！船を止めろ。人が浮いている！ロープを投げろ！！」
船長、コウキは咄嗟(とっさ)に指示を出す。そして引き上げた少女を見る。
顔は整っていて美人で可愛くて美しい。胸がドキドキする。………これは病気だろうか？

いや、それ以前にやることがある。顔は青く、かなり冷えきっている。

「俺の部屋に運べ」

照れ隠しのように少し顔を隠して、そう言った。

それから手当てをして夜になった。船長のコウキは寝る場所が無い為、床で寝ていた。そしてふと目を覚ます。
「やっべぇ、仕事あるんだっけな」
そう。この船長、仕事をほったらかすのだ。

そして彼女をまじまじと見ていた。
「仕事をやる気には生憎(あいにく)、なれないものでして。」
言い訳だ。言い訳なのはわかっているのだけれど、妄想は止まることはない。
彼女の瞳はきっと素敵なのだろう。笑い声も鈴のようだといいな。きっと笑顔は花のようで……。

「なんで俺、こんな事考えているんだよ」
考えている最中、胸の鼓動は速くなっているし、顔も赤くなっている気がする。
「恋…………？」

自分には来ないと思っていたものが、今、ついに来たのだ。しかも相手は目の前で寝ている人。

「病人は襲いやすいんだぜ………？」

船長の眠気が一気に覚めた、怪しく光る三日月の夜だった。