ケモ松、育てます【ケモ松さん】

18＊おまわりさぁぁん！こいつでぇーっす！ ページ18

3人でほんわかしていたら、


『Aねーちゃーん！』

『みてみてー！やっつけたよー！』


という声が凶さんの方から4つ聞こえてくる。

そっちに目線を移せば、先程十四松に突進され屍と化したサイコ野郎が残りの4松にボコボコに殺られている、という状況だった。

まぁ、ボコボコというより皆まだ小さく、力が弱いから、あまり殺られてはいないのだが…

あんの変態は、


｢…ｯｸ…蹴ってる姿も可愛い…ありがとう｣


……と鼻血を垂らしながら悶えていた。

違う意味で殺られている。


｢……あいつは新しい扉を開いたのか…可哀想に｣

『Aねーちゃん！勝ったよー！』


そう言いながらトコトコと走ってくる4松。
あら可愛い。


｢そうだね〜勝ったねぇ、ありがとう｣

『えへへ』

『うれしいな…』


チョロ松とおそ松が凄いデレ顔でふにゃりと笑うもんだから…ねぇ？

カメラ機能でもう連写だよね？


『あー！ずるい…ぼくもー！』

『お、おれもっ…！』

｢悪い奴倒してくれてありがとう〜！お姉ちゃん嬉しいよ〜｣


そう言って今度はカラ松とトド松の頭を撫でた。
2人もふわりと笑うとトド松は私に抱き着いてくる。

あざとい…

が、可愛いから許す


｢ねぇ、僕空気？｣

｢空気に謝れ｣

｢なんで!?｣

｢……ところでさ…｣


私は奴が私の家に来てからの疑問をぶつけてみた。


｢…その可愛いロリっ子はどちら様？｣

｢あぁーこの子？可愛いしょー？｣


奴が抱っこしていたのは茶髪のお団子に後ろでふたつ縛りをした髪型のお目目ぱっちり、後ろには黒いコウモリみたいな羽と尻尾、あと小さなふたつの角が生えた…


｢…なんか見たことあるんだけど…｣

｢うん！この子の名前は、トト子ちゃん！デビル飼育セットの子だよ！｣


やっぱりトト子ちゃんだった。
…てか、


｢デビル飼育セットって何!?ケモ松以外にあるのかよ!?｣

｢あるよ？｣


まじかよ!!!

なんてツッコミを入れながら、わたしが次に気になったのは、


｢…てかその服なに？｣


トト子ちゃんの服装だった。

黒を基調としたフリルのワンピースに、子供用？のブーツ、あと羽だって衣装でしょ。なんて思っていたら、軽い口調で奴は言った。


｢いやー可愛いでしょ？僕が選んで…｣

｢おまわりさぁぁん！こいつでぇーっす！｣

｢やめてぇー!?｣


確信。
サイコ野郎はサイコ野郎。

ただの変態でした。

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