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Aside
夜ご飯の時間帯になり一階に集まって、料理が順番に出てくるらしい。
「なんか豪華すぎて緊張しちゃうね。」
「なっ。」
「これは、館の主人から皆様へのウエルカムプレゼントでございます。」
そう言って毛利さんが運んできたのは赤い箱。
「何かしら?」
「じゃあちょっと失礼して〜。」
「ダメです、お客様!皆様で祈りをささげそれから、
ふたを開けるようにと主人の指示書にありまして。」
そう言われたはじめちゃんは、大人しく自分の席に座った。
「そういえば館の主人は、どこに?」
「実は、私も存じ上げなくて。
今日、お会いできると思っていたのですが。」
「招待主が顔を出さないってどういうことよ?」
「ローゼンクロイツ。招待主がわからないのに、
こんなやかたにわざわざ来るとは皆さん、よほど青薔薇に興味があるんですね。」
高遠の言葉にみんな黙り込んでしまった。
「では。"私は知っている。悪人には幸福はない。また、
その命は影のようであって長くは続かない"。それではどなたか、どうぞ。」
八重姫さんと視線を合わせてるはじめちゃん。
「じゃあ。」
はじめちゃんが赤い箱の蓋を開けると、
人間の顔の形を白マスクで形を取ったデスマスクが置いてあった。
「イヤ…。」
「うわっ。」
箱の中身がわかった瞬間に、私たちがいた部屋の電気が暗くなった。
「何?」
ゴロゴロ!
外の天気が急激に悪くなり、雷が鳴った。
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作者名:反町ゆうり | 作成日時:2022年3月15日 18時