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行き着いた場所 ページ10

「じゃあ私はすぐそこで鍛錬してるから何かあれば呼んでくれ!」


『ありがとうございます。七松先輩』



現在、俺がいるのは六年長屋の七松先輩達の部屋



“同期に迷惑かけたくない?

ならば、私達の部屋に来るといい”



そう先輩が声を掛けてくれたあの日から、俺は今日みたいに体調がよろしくない日は決まってここに来る

同期達に見つからない俺の秘密基地の様な場所



「なるべく音は立たない様にするが、気になる様だったら言ってくれ」

『はい』


出会った時から、二人は俺を見てくれた

今まで“兄貴と比べて…”が先輩らとの会話の始まりだったが
この二人は違う。


“Aは頭がいいな!私とは大違いだ!”

“A、お前は優しくて根性もあり頼もしいが、あまり無理をしてくれるな。心配になる…”

“お前は強い。だがそれでも、困難な場面はいつか来るだろう。その時はいつでも頼ってくれ!必ず力になるから”



あまりにも褒めちぎってくれるものだから少しむず痒かったけれど、とても嬉しかったのだ。



だからというわけではないけれど、俺が一番信頼できる二人だから…気を張らずにいることができた


本当に、頭が上がらない



部屋の中央で、出入り口側に足を向ける形で中在家先輩が座っている

その横には未修繕の本の山

俺はその後ろへ行き、体を横にする。


中在家先輩と本で外からは俺の姿は見えない
そもそも、六年生以外の学年の生徒が来る事はまずほぼないのだ。


『…っ』


(眠りたいけど…また悪夢を見てしまいそうで怖い。けど、今寝ておかないとこの後の書類整理が…)


『…!』

「眠れないか?」

『い、え…』


中在家先輩が俺の様子に気づいたのか、体を後ろへと向けてその大きな手で俺の目元を覆う


「ここには恐れるものはない。

もしお前に危害を加えるものがいるのなら、私と小平太が全力で潰す。たとえ夢の中であろうとだ」




どこにそんな保証があるのか。普通なら考えるだろう

だが、不思議なものでその言葉に俺は安心を得る事ができたのだ




『……、ふふ。確かに

お二人がいれば…

怖いもの、なし…だ』




急激に襲ってきた睡魔に抗えず

ゆっくり、確実に。

俺の意識は深い所へ落ちていった

特別な後輩 小平太sied R-15表現あり→←葛藤



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伊綱(プロフ) - 黒糖さまでーすさん» コメントに気づかずすみませんでした(汗)待っていてくれてありがとうございます (5月28日 22時) (レス) id: 4fcd5fb6be (このIDを非表示/違反報告)
黒糖さまでーす - 同じく待ってました (2023年3月4日 17時) (レス) @page14 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
ナツフユ(プロフ) - 待ってました (2022年12月4日 21時) (レス) id: 0f4d4373eb (このIDを非表示/違反報告)
伊綱(プロフ) - ナツフユさん» 最新話更新いたしました。お待たせしてすみませんでした(汗 (2022年12月4日 19時) (レス) id: 4fcd5fb6be (このIDを非表示/違反報告)
ナツフユ(プロフ) - 最新話来て欲しい (2022年12月4日 12時) (レス) @page4 id: 0f4d4373eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伊綱 | 作成日時:2021年4月11日 23時

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