鷹は闇に消える 久々知side ページ17
数十分前…
「追ってはならない」
「なに？」
鷹尾先輩を追おうとしていた俺の手を掴むこの人は、装束からタソガレドキの忍だと分かった
気配が全くなかった
ここには忍術学園の塀の内側だというのに、小松田さんはどうした？
「あのしつこい事務員の彼は麻酔針で眠らせておいたから安心しなさい」
「…追ってはならないとは、どう言う意味です
あなた、タソガレドキの忍者でしょ？鷹尾先輩とどんな関係ですか」
「詳しくは言えん。
だが一つだけ言うならば、いずれあの青年はこの学園に大いなる災いを招く。うちの組頭はたいそうこの学園がお気に入りらしいからな
うちで預かり処理するのだそうだ
悪く思うな。お前らを守る為だ」
スッと押さえていた手を離し、背を向けて立ち去ろうとする忍
災い？ふざけるな
あの人が…A先輩が何をしたと言うのだ。
「そこをどいて下さい！あの人と話をさせてくれッ」
スッと懐に忍ばせておいた寸鉄を取り出し忍に向かう。だが、その一撃はあっさり受け止められた
「よせ。忍術学園を危険に晒したいのか？」
「大体そこから意味がわからないんですよ
あんなにも優しい人が、一体何をしたというんだ！」
「君は知らない方がいい
あれは、君達が手に負えるような相手じゃない」
僅かに見えた忍の顔が歪んで見えた
もしかしてこの人達は、何か知っているのか？
鷹尾Aの事を
今思えば、俺達は鷹尾先輩の事を何も知らない気がする
『…おい』
ヒュンッ、何かが風を切る音が聞こえた。
そしてそれは俺のすぐ近くに刺さる
『それ以上手荒な真似してみろ。その腕へし折ってやる』
いつも聞く声のはずなのに
落ち着く声のはずなのに
何故が心臓が嫌な程うるさい
『…』
「待っ、て……！」
(体が、痺れ……！手を掴まれた時か)
痺れる体はいう事を聞かず、腕に力をかけても震えるだけで意味を成さない
「ちく、しょ…ぅ……っ」
結局、夜を迎えるまで効果は続き、先輩を追うことはできなかった
(あぁ、誰か)
『…』
「…！」
あんな表情…初めて見たんだ。
止めなくちゃいけない。
誰か…
この際、誰でもいい
＿＿＿誰か、あの人を助けて。
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伊綱(プロフ) - 紫さん» ありがとうございますありがとうございます！！めちゃくちゃ嬉しいです頑張りますっっ (2020年12月23日 12時) (
レス) id: f89eb70165 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - この作品むっちゃ好きです。更新楽しみにしてます (2020年12月22日 3時) (レス) id: be99c0bfdf (このIDを非表示/違反報告)
伊綱(プロフ) - 葵さん» ありがとうございます！とても嬉しいですっっ (2020年10月28日 15時) (レス) id: f89eb70165 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 面白かったです！更新楽しみにしてます！ (2020年10月28日 14時) (レス) id: 1d63efc7c2 (このIDを非表示/違反報告)
伊綱(プロフ) - 猫築かなめさん» ありがとうございます！！なるべく更新できるよう頑張ります (2020年10月23日 11時) (レス) id: f89eb70165 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊綱 | 作成日時：2020年7月25日 13時
