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被っていた布を丸めて男の口に入れて地面に押さえつける。男の嫁が心配をする。
炭治郎「奥さん!こちらのことよりも自分のことを!傷口に布をあてて強く押さえててください!(大丈夫きっと何とかする。奥さんの傷は致命傷じゃない大丈夫だ。この人は誰も殺してない!)」
鬼舞辻「麗さん危険だ。向こうへ行こう」
その隙に鬼舞辻がこの場を去ろうとする。炭治郎が抑えながら鬼舞辻を見る。既に鬼舞辻は後ろを向いていた。
炭治郎「(くそっ!くそっ!この人を放っては行けない……!)鬼舞辻無惨!俺はお前を逃がさない!どこへ行こうと!絶対に!」
声を荒らげる炭治郎に女の人が鬼舞辻にあの子は大丈夫かと問うが何も答えない。鬼舞辻の頭にはある男が過ぎっていた。かつて自分を追い詰めた男。炭治郎と同じ耳飾りをしている。
炭治郎「地獄の果まで追いかけて必ずお前の頸に刃を振るう!絶対にお前を許さない!」
そこに騒ぎを聞き付けた警官がやってくる。
炭治郎「だめだ!拘束具を持ってきてください!頼みます!」
警官が聞き入れてくれるはずもなく炭治郎をどかそうとする。炭治郎はより強く抗った。
炭治郎「やめてください!俺以外は"この人"を押さえられない!」
警官が男の顔を見て慌てる。そして今度は三人係で炭治郎をどかそうとする。そんな炭治郎を見つめる二つの影。
炭治郎「やめてくれ!"この人"に誰も殺させたくないんだ!邪魔をしないでくれお願いだから!」
?「*惑血 視覚無限の香*」
警官が痺れを切らして警棒を振り上げる。炭すると治郎を見えなくするように色鮮やかな紋様が動いて警官を遠ざける。炭治郎が攻撃だと思って身構えると誰かが近づく。
?「あなたは鬼となった者にも「人」という言葉を使ってくださるのですね。そして助けようとしているならば私もあなたを手助けしましょう」
炭治郎「……なぜですか?あなたは……あなたの匂いは……」
?「そう、私は……鬼ですが医者でもありあの男鬼舞辻を抹殺したいと思っている」
その頃逃げた鬼舞辻は共に居た女の子と女の人を車に乗せて帰らせていた。そして路地裏をゆっくり歩く。人目を避けるように。何かを誘き寄せるように。奥から三人組ややって来てその一人の酔っぱらいと肩がぶつかる。
男「痛っ…(何だてめぇ」
鬼舞辻「すみません……」
去ろうとした鬼舞辻の肩をよっちゃんと呼ばれていた男が逃がすまいと掴む。
よっちゃん「おい待てよ!」
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作者名:神夜の羽織 | 作成日時:2020年8月9日 9時