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29-3 ページ30

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「伏木蔵のとは別の足跡がここにあるでしょ?」

「!本当だ!大きさ的に大人ですかね?」

「多分。しかもこれ深さ的に高いとこから着地したものだと思う。それで次の足跡の位置はここ。最初と随分離れている」

「確かに。歩幅が広いと言うには離れすぎている気がしますね」


この場所には伏木蔵の小さな足跡の他にもうひとつ、大きい大人の足跡があった。それは私や鉢屋くんの足跡より大きいから背が高くてガタイも良い人のものだと思われる。

例えば隻眼のアイツとかな。


「……いや、アイツが伏木蔵と一緒にいるとか無理。論外」

「Aさん?」

「え?ああすまんすまん。続きね」


あの勧誘大魔神が可愛い可愛い伏木蔵と一緒にいるというこれまた最悪な想像をしてしまい寒気がした。


「えっと、この不自然な歩幅は普通に歩いたからではなく跳躍しながら移動したせいでできたものだと思う。で、これは崖の方に向かい、そして離れて行った」

「まさかこの足跡の人物が伏木蔵を連れ去ったと言うんですか!?……あれ、でもドボンって何かが川に落ちる音がしたって言っていましたよね?あれはどう説明するんです?」

「それね、多分ここにあったもののせいだと思う」


そう言って私が指刺すのは、不自然に大きく凹んだ地面。そこには薄らと雨水が溜まっている。


「すごい凹んでますね」

「ここには元々この凹みに合う大きさの何かがあったんだと思う。例えば岩とか」

「岩?じゃあ川に落ちたのはその岩ってことですか?」

「うん。まとめてみると、私の推理はこうだ。
この大人は川を覗く伏木蔵を木の上から降りて来て連れ去った。その際、この凹みにあったであろう岩の上に乗ったが、豪雨で地面が泥濘(ぬかる)んでいたため岩は上に乗られた重さに耐えきれず川へ落ちた」


えっとこの凹みから森側に離れたところに……あった、足跡!


「伏木蔵を連れ去った者の足跡はこちらへ続いている。つまりまだこの森の何処かに居る可能性が高く、そいつと伏木蔵が一緒にいる可能性も極めて高い」

「おー!!」


感嘆の声と共にパチパチと盛大な拍手をもらった。

普通に嬉しいねけど、鉢屋くんひとりの拍手にしては大きくないか?

そう思いくるりと後ろを振り返れば、そこには鉢屋くんだけでなく捜索隊全員が揃っていた。

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レオン(プロフ) - 零さん» コメントありがとうございます。続きを更新しました!続編にてご覧ください。 (2022年8月3日 15時) (レス) id: bc25bf8dca (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続きが速く見たいです (2022年7月30日 14時) (レス) @page47 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
レオン(プロフ) - 小桜さん» コメントありがとうございます!更新を喜んでいただけて嬉しいです!これからも頑張ります!!またご指摘もありがとうございます。訂正いたしました! (2022年7月5日 21時) (レス) id: fc3a292471 (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - 更新嬉しいですー! 29-6の夢主さんの説明のところ「高いく」は「高く」ではないでしょうか? 一応お伝えしときます。これからも無理のない範囲で頑張って下さい! (2022年7月5日 16時) (レス) @page34 id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
レオン(プロフ) - マイさん» コメント、そして応援ありがとうございます!面白い、好みと言っていただけてとても嬉しいです!!これからも頑張りますのでお楽しみいただければ幸いです! (2022年7月3日 10時) (レス) id: fc3a292471 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レオン | 作者ホームページ:ありません  
作成日時:2022年6月21日 18時

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