【忍たま】姉は弟になかなか会えない

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家に入ってしばらく経っても、愛しの弟である伏木蔵は出てこなかった。室内を見渡すが気配がないので、きっと外にいるんだろう。

そう思って両親に問うたのに、返事がない。あんなに夢中になって食べていた団子に伸ばした手も、変な位置で止まっている。


「ん？父さん、母さん、どうした？」


まさか、団子が喉に詰まったか！？水！水はどこだ！？


「ほら、水飲んで！！大丈夫？」


急いで水を汲んできて両親に渡す。そして大人しく水を飲むその背中を優しく撫でた。

やれやれ、いい大人が団子の美味しさにはしゃいで喉に詰まらせるなんて、我が両親ながら情けない。





「それで？伏木蔵はどこなのよ」


そろそろ落ち着いただろうと、ため息混じりで再度問うと両親は互いの顔を見合わせ、少し困ったように眉を下げた。


「あーあのね？伏木蔵は忍術学園に入学したの」
「そう。そこで寮生活をしているんだ」
「Aにも伝えようと思ったんだけど、どこにいるかわからなかったからできなくて……」


仕方ないわよね？なんて両親は再度顔を見合わせた。





「……はい？ごめんちょっとよく聞こえなかったわ」

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