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「A、目黒くんって！」
「今、行くね！」
お母さんは全てを悟ったように
私のことをニヤニヤしながら
見送った。
「おかえり、蓮くん」
「ごめん、お母さん来てるって
知らなくて、、、」
遠くの方から
上がってもらって〜！
なんていうお母さんの声が聞こえる。
「良かったら、上がっていって」
「、、お邪魔します」
そう言って少し緊張してる様子の蓮くん。
「あら、先程ぶりね」
「あの、その、、」
「私にはそんな堅くならなくていいわよ！」
「でも、お見合いを」
「私ね、終わったことは
思い出さない主義なの。
ね、A？」
「お母さんは私の味方だから
力抜いてくれて大丈夫だよ」
蓮くんにもお茶を出しながら言うと
は〜っ、、とその場で蓮くんは力を抜いた
「まじで怒られるかと思った、、」
「なんで(笑)」
「だって、俺Aのお見合い
潰したんだよ、、？
親御さんからしたら最低の野郎じゃん」
「私ね〜普通のママじゃないから」
あなたみたいな猪突猛進タイプは
嫌いじゃないわ。なんてお母さんは
なんだか楽しそう。
「お父さんは、、
何か言ってましたか？」
「あの人は基本私には逆らえないから！
気にすることないわ〜！」
「お母さん、、、」
「Aお母さん、コーヒーが飲みたいわ？」
「ちょっと待ってね。作ってくる。」
「目黒蓮くん、、だったかしら？」
「はい。」
Aがいなくなって
お母さんと初めて2人で話す。
「Aのこと好きでいてくれて
ありがとうね。」
Aのお母さんは微笑みながら
俺にそう言った。
「いえ、、、
逆に俺の方こそすごく感謝してて。」
このお母さんには包み隠す必要もないな。
そう思った。
「俺、アイドルなんです。
ジャニーズ事務所のSnowManってグループで
活動させてもらってて。
仕事の時間も不規則で心身共に
疲れることもホント多いんですけど。
Aさんといるとすごく癒されるんです。」
「そうなの。」
「職業上、付き合うことや結婚に
障害があることも、、事実です。
ハッキリ言って、結婚が出来ない
可能性もあります。
でも、俺は。
一生をAさんと共にしたいって
本気で思ってます。」
そう言うとAのお母さんは
優しく微笑んで
「あなたみたいなヒーローに出会えて
Aは幸せって。そう言ってたわ。
あの子ね、昔からおとぎ話が大好きで
その中でもいつもシンデレラに憧れてて。
あなたが王子様になってあげて。」
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作者名：あやぴのかやあ
| 作成日時：2021年2月14日 9時
