カメラの中のあの景色【ヒプマイ】

写真が七枚 ページ8

そんな中、唯一話しかけてくれたのが
三郎くんだった。


きっかけはごく普通に隣の席になったから。

三「Aっ！！」


そう笑顔で呼んでくれるのが嬉しかった。
好きになるのなんて一瞬だった。


でも、仲が良いのもそこまで続かなかった。
四年生の頃

そこそこみんなの心や精神が
成長していき、



男女仲良し、よりかは
男の子と女の子のグループに分かれ、
容姿の差も低学年の頃より目立っていった。


そんな中、男女問わず仲良し、人気で
顔が可愛い子がいたのだ。


そう、
それが凪


そして不幸にも、
凪は三郎くんの四年生になって
初めて同じクラスになってしまったのだ。


その時、私は違うクラスで
ただ凪の三郎くんとの楽しそうな毎日を

聞くことしか出来なかった。


そして、中学一年生の二学期、
凪は、私に相談してきたのだ。

...

まぁ、予想はできていると思うんだけど...


凪「私...三郎くんの事が好きなんだよね。」

は？って思った。
悔しかった。
私の方が長く好きなのにってね、

私の持っていないもの全部を持っている癖に
三郎くんまで取ろうってんの？
これ以上私から奪おうって事？



ふざけんな


「あ、そうなの...??
凪だったら告白しても成功すると思うよ...
か、可愛いし...優しいしっ...!!!」

思ってる事と
言ってる事は全然違った。
でも私の言っている事は間違いではなかった。
事実だった。確実に。


諦めようとは思った。
でも諦めきれなかったのだ。

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