最強少女は俺らの女神！.５【ダイヤのエース】

認める ページ49

いい流れを掴みつつある青道。
ここで王谷のクリーンナップにヒットを打たれランナー1.2塁を許す。




『ちょっとまだ甘いわね』




そう考えていると御幸がタイムを取りメンバーがマウンドに集まってきた。




沢村「みんなで逆転してくれたこの1点！絶対に守り抜いてみせっ...」




猫目で力の入る沢村にショート倉持がドカッと尻を蹴った。




倉持「硬えって言ってんだろ！ランナー出したくらいで動揺すんな！まだ6回だぞ？もっと余裕持て！」


沢村「だからって蹴るこたぁないでしょーが！」


倉持「言ってもわかんねーだろ」




マウンドで騒ぎ合う9人。




倉持「せっかく認めてやろうと思ったのによ。このままじゃ保留だな！」


沢村「え？」




倉持の言葉に目を丸くした。
すると前園がファーストミットを沢村の胸元に押し当てる。




前園「みんなお前の事頼りになると思い始めてる所や。堂々と投げたらええ」


沢村「！」




沢村の動きが固まった。
そして本人は何を履き違えたのか途端に上機嫌になる。




沢村「わはははそーですか！！みんなそう思ってたならいえばいいのに！」


倉持「ムカつくなこいつ」




そのやりとりはベンチの方まで聞こえてきてベンチメンバーもざわざわとし始める。




『...みんな栄純ならなんとかしてくれるって思ってるのね』




打ち合わせを終え各ポジションにつく中Aは微笑ましい表情で沢村を見つめた。






そしてその思いは沢村を大きく飛躍させた。




4番の王谷打者。外角の球もしっかりポイントを合わせて対応してきた。




御幸「(内角も外角も関係ねぇ。ストレートに対応してくるなら...これしかねぇだろ)」




御幸はベンチにいるAに視線を合わせた。Aは御幸の言いたいことが分かったのか笑いながら頷いている。




御幸「(いくぞ沢村)」




球のサインを出すと沢村も小さく頷く。
そして6回




ついに沢村の新しい武器"チェンジアップ"が披露された。




王谷「！！」




沢村の投げた球は初回とは比べ物にならないほど安定していて綺麗に御幸のミットに収まった。




審判「ットライーク！バッターアウト！」




この瞬間、一気に流れが青道に向かってきた。

勝者 青道→←気づかれた

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