11曲目 ページ13
「シュウ...？」
「出て行ってくれ」
「え？」
「堪忍な？A先輩。でもなあの人は...なずな兄ィは...」
「影片ッ！！！」
「んあっ！ごめんお師さん！じゃあ...」
突然の事で頭が回らない。どうやら私はシュウの地雷を踏んだらしい。
気になるけどこれ以上怒らせるわけにはいかない。
私は部室を後にして噴水に向かった。
それでもどうしてもValkyrieの事が気になっていた。
「はぁ...」
「えっ、うそだろ」
「ん？」
廊下に小さい金髪の子が現れた。凄く見た事のある綺麗な金髪に赤い瞳。この子は...そう、この子が...
「ニト...！？」
「Aちん！？」
なんという偶然。ニト...仁兎なずなとばったり遭遇。
どうやらシュウの怒鳴り声が廊下にまで響いて慌てて見に来たと言う。
「ニト、Valkyrieは順調？」
「あっ.....Valkyrieは...それよりAちん、なずなでいいよ」
「へ？」
「呼び方。Aちんレオちんに似ているから苗字で呼ばれるのはちょっと慣れないんだ」
そう言ってニト...ナズナは頬をかいた。それよりValkyrieの話をしたら顔が暗くなったのはなんでだろう。
「Valkyrie...色々大変で天祥院のせいでシュウが病んじゃったのは知ってるけどその後なんかあったの？」
「.....おれ、Valkyrieを辞めて新しいユニットで活動を始めたんだ」
「え？そうなの？シュウが凄くナズナを気に入ってたのに？」
「まぁ、色々あってな」
「...そっか。あの時の”音響トラブル”は私も忘れない。でも3人の生歌、私は大好きだよ」
「ははっ、ありがとうな、Aちん」
あの時のトラブル...天祥院の台詞はシュウを傷つけた。あの時の感情がまた沸き起こり泣きそうになった時新たな声が聞こえた
「あっ、に〜ちゃん！！こんな所にいたんだぜ！」
「あ、光ちん」
「あれ？その人は誰ですか？」
「月永先輩に似ていますね」
「友ちん創ちん、この人は月永A、レオちんのお姉ちゃんだ」
1年生のネクタイをした子達がぱたぱたと駆け寄ってきた。
この子達が？
「紹介するよAちん。こっちの子が友ちん」
「はじめまして、1年生Ra*bits所属の真白友也です」
目が大きい子がぺこりと挨拶する。
「こっちが創ちん」
「はじめまして、同じけRa*bitsの紫之創です」
まるで女の子みたいな子
「最後に光ちん」
「天満光だぜ！好きなことは走ること！ダッシュダッシュだぜ〜！」
元気いっぱいの子
「今おれはRa*bitsのリーダーとして活動してるんだ」
「Ra*bits？」
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作者名：ルナ | 作成日時：2022年4月16日 6時
