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十一歩 ページ11

俺はフッと微笑むと、五条に言う。




「残念だが、それは俺にも分からない。
引っ越したのは聞いたが、
詳しいところまでは聞いていないからな」


「……………そうですか」


「だが、聞いといてやる。
携帯を変えていなければ、の話だがな」


「!」




パァッと花が咲くように
五条の表情が明るくなる。



だが、すぐに俯くと彼は自身の顔を手で覆った。



「ッ…良かった……本当に…っ…俺、アイツに
言わないといけないことがあって…
…でも伝えられなくて…!」


「な、泣くな五条!俺も協力してやるから!」


「あ、りがとうございます…!」



ポンポンと肩を叩けば、
(正確には無下限で叩けていないが)
彼は顔をあげて微笑んだ。


顔が顔なだけあって、綺麗だと思った。


ここまでとは…知らなかったな。




夏油と五条は悪ガキだ。


いつも喧嘩しては物を壊すし、
帳を下ろさずに任務を行ったりする。


迷惑極まりないヤツら。



五条は斎藤のことが嫌い。



いつも悪口を言っている。







そんな風に聞いていたが、
五条は友達思いの良いやつだった。






百聞は一見に如かずとは、
こういうことなんだな。



彼は、俺に礼を言うと
口笛を吹きながら去っていく。





「さて、斎藤にこのことを伝えないとな」





泣くほどお前に会いたいやつはいるってな。


俺は一人勝手に嬉しくなりながら、
連絡網が入っているファイルを手にとる。





だから、





その様子を五条が目を見開きながら、





じぃと見ていたのも知らないし、





あの時、泣いていたのではなく、





笑っていたのも知らない。

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- 続き待ってます! (9月18日 1時) (レス) id: 61fc42598e (このIDを非表示/違反報告)
ボブ(プロフ) - 更新待ってます。 (2022年7月12日 21時) (レス) @page36 id: 95a51c0b56 (このIDを非表示/違反報告)
すめし - 好きすぎる、、、 更新頑張ってください!! (2022年3月17日 21時) (レス) @page36 id: b2ccf5b6d7 (このIDを非表示/違反報告)
ぴえ - 続きが気になりすぎる…!! (2021年7月23日 21時) (レス) id: 13f7b558a6 (このIDを非表示/違反報告)
ボブ - 更新待ってます。 (2021年6月22日 14時) (レス) id: 95a51c0b56 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かるーあ | 作成日時:2020年12月27日 9時

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