うちの学園は怪物を倒す為に訓練される所でした。【歌い手】《nqrse》

30組 ページ33

あれから5ヶ月が経ち、卒業式当日。


この学園の卒業式はいつも12月に行われる。理由は、“戦闘者”となるための訓練が3ヶ月行われてから“戦闘者”と名乗れるようになるからだ。



まぁその訓練が今までの訓練と比にならないくらいキツイらしくて……彼方先輩も真冬先輩もテンション下がってた。



普通だったら1年生は人数の関係で卒業式は参加出来ないんだけど、、、A組だから成瀬くんと参加してる。


成瀬くんとは何となくでいつもどうりだし、なにもまずい事は起きてない…と思う。





しかも、在校生代表挨拶みたいなやつに選ばれちゃったし…。


他の2人は2年生なのに私だけ1年となると怖い。




でも成瀬くんは「俺が寝てた間にそんな大役を……!!頑張れよ〜笑」



という感じで笑い事で流してくれてちょっと緊張は和らいだ。





司会「それでは在校生代表挨拶、××くん、○○さん、淺霧さん」




「「『はい』」」





ステージの上に上がって、一人一人言葉を述べていく。



＿＿＿＿＿＿＿






司会「それでは次に淺霧さんお願いします」


『はい』




そう返事をして校長先生が立つところまで足を運ぶ。



司会「礼」




司会の方の声に合わせて礼をして顔を上げる。


沢山の人がいて心臓がバクバクしてる…。元々人の前に立つことは嫌いなのに、私なんかにできるわけない。


その思考がよぎった時、、


成瀬くんがこっちをみて口パクでなにかを伝えてきた。



な(Aならできるよ)



今1番言ってもらいたかった言葉。今1番向けてもらいたかった笑顔。


私も精一杯で控えめな笑顔で成瀬くんに返す。




『この度は卒業生の皆様、ご卒業おめでとうございます。
3年間のきつい訓練、実習お疲れ様でした。私は実習でほぼ学園にいらっしゃることは無い卒業生の皆様と関わることはほぼなかったですが、たまにある3年生1年生合同練習では沢山のことを学ばせて頂きました。

特に生徒会の皆様にはお世話になりました。

“戦闘者”という普通の人がなりたくてもなれない仕事を誇りに思って励んでもらいたいと願っております。
ありがとうございます。』




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